院内報
こあら通信 第33号 Jan 2001
目次
・新世紀、あけましておめでとうございます
・ホームケア・アドバイス
・スタッフの交代
・ヨコピーのQ救箱
・新スタッフ紹介
新世紀、あけましておめでとうございます
新しい世紀が始まります。大きな区切りを向かえて、目標を新たにしている方も多いと思います。
「どうして小児科医になったのですか?」とよく尋ねられるのですが初心に返ってもう一度考えてみました。「子どもが好きだから」、「子どもの健康に関わることは未来に関わることだから」というのが今の気持です。小児科医になったことを後悔したことがないのは、本当に幸せなことです。できるだけ長く小児科医を続けてゆきたいものです。また、開業してはっきりとわかってきましたが、子どもに関わるということは、とりもなおさずその周りにいる全ての人たちと関わることなのです。皆さんと力を合わせて進んで行きたいと思っています。
こうした思いをもとに、横田小児科医院の21世紀の目標を考えてみました。
1 子どもの利益を中心に考えた医療を行う
大人の都合で子どもが不利益を被らないような診療を追求します。
2 子育てを応援する
一緒に子育てを考え、御両親、家族の方々をできるだけ応援します。
3 地域の活動に参加する
子どもに関係した地域の活動にできるだけ関わってゆきます。
医師会や学会の活動にも関係することが多くなって、診療で皆さんに御迷惑をおかけすることが多くなっていますが、より良いクリニックをめざして活動することが原点であることを再認識したいと思います。
また、私事ですがあまり遊ぶ時間もなく過ごしてきたので、ゆとりのある私生活も目指したいと思っています。楽しい人生でありたいものです。 今年もどうぞよろしく!
ホームケア・アドバイス
< 肥 満 >
健康診断で肥満なので気をつけるように言われてしまいました。
肥満があると体にどんな問題が起こってくるのでしょうか?
肥満は、カロリーの摂取量に対して消費量が少ないことにより、体に脂肪がたまり過ぎた状態といえます。すぐに問題がみつからなくても年齢が進むにつれていろいろな弊害が出てきます。横隔膜が押し上げられて呼吸機能が低下する、糖尿病が起こりやすい、コレステロールなどの脂質が上昇する、脂肪肝により肝機能が低下する、胆石や痛風が起こりやすいなど、あげればきりがありません。
原因は?
両親、あるいは片親が肥満の場合には、子供が肥満になる確率が高いということがわかっています。昔に比べて肥満が増えていると言われますが、これは食生活や生活様式の変化が関係しています。食事の洋風化や外食産業の発達により糖質や動物性脂肪の取りすぎが多くなっています。また、遊び場の減少やファミコンの普及で運動不足になっていること、夜型の生活になって夜食をとるといったことが問題視されています。
生活ポイント
1 脂肪を摂り過ぎない
2 糖質の多い飲み物を摂り過ぎない
3 体を動かすような手伝いをさせる
4 乗り物に頼らず、できるだけ歩く
5 家の中でばかり遊ばず外遊びを心がける
肥満度とは?
“(現在体重-標準体重)÷標準体重×100%”で表され、標準体重は性別、年齢別、身長別標準体重として決められたものを用います。この値が20%以上を肥満、50%以上は高度肥満で特に注意が必要です。
スタッフの交代
新しい横田小児科医院が始まってもうすぐ8年になろうとしていますが、年末で3人のスタッフが退職することになりました。看護婦の鈴木真由美さんと事務の渡邊さつきさんは出産のため、看護婦の荒井淑美さんは新たな出発をすることになりました。
寂しい思いがありますが、出会いと別れは人生そのものです。新しいスタッフも張り切っていますので、これからも当クリニックをよろしくお願いいたします。
ヨコピーのQ救箱
Q.感染症(水ぼうそうやおたふくかぜなど)かもしれないのですが、予約はどうしたらよいですか?
A.普通に診察を受ける時のように、自動電話予約で予約をしてきてね。病院に来たらすぐに受付で感染症かもしれないって事を言ってくれれば、お友達とは別のお部屋に案内するから大丈夫だよ。
Q.熱が出ちゃった!すぐ病院にいかなくちゃいけないの?
A.子供って熱を出しやすいですよね。高い熱で苦しんでいるのを見ると辛いものです。でも、熱が上がるのは、体が病気と戦い、体を守ろうとしているんだよ。たとえ40度の発熱でも、熱が原因で脳に異常をきたすことはないのです。熱があっても食欲があり、多少元気がなくてもおもちゃで遊んだり眠れるようなら様子をみてもかまいません。2~3日以上熱が続く時や、熱以外の症状(咳や下痢など)を伴う時、ぐったりしている時は、早めに受診しましょう。熱が38.5度以上で苦しがったり、眠れなかったら熱冷ましを使ってあげてかまいません。部屋も暖めすぎず、薄着にしてあげてね。でも、熱の上り際で寒がるようなら暖めてあげましょう。病気によっては熱の出方にパターンがあるので、体温を記録して病院に行く時に持って行きましょう。
新スタッフ紹介
看護婦
栗原多美子
みなさん、こんにちは!11月からこちらで働かせていただいています栗原多美子です。夫と5才、3才の男の子と4人暮らしで、南足柄に住んでいます。以前務めていた病院では夜勤もあり、生活が不規則なため家族全員揃って食事をしたり、子供達とゆっくり遊んだりすることがあまりできませんでした。朝は時間に余裕がなくて、「早く食べて!」「早く着替えて!」などとついせかしてしまう毎日。夜も帰るとごはんを食べさせ、お風呂に入れるともう寝かせる時間。そんな生活が長く続き、それぞれが疲れている負担を感じ始めた頃から、よく子供達が熱を出すようになったのです。これは子供達からのメッセージなのではないかと思い悩んでいる時に、こちらで看護婦を募集しているという話を聞き、横田先生の所なら働いてみたいと思い、12年間務めた病院を辞める一大決心をしたのです。
「これからは夜もずっと家に居るの?」 と目を輝かせて喜んでくれた2人の顔を忘れることができません。その後熱を出すこともなくなりました。これからはみなさんと一緒に子供達の事を考えていけたらいいなと思います。どうぞよろしくお願いします。