院内報
こあら通信 第28号 Aug2000
目次
・もっとスマイルを
・ホームケア・アドバイス
・最近多くみる病気
・ヨコピーのQ救箱
・お知らせ
もっとスマイルを
夏休みに入りますが、夏カゼの流行はしばらく続きそうです。8月は2年近く準備を進めてきた日本外来小児科学会の年次集会があります。スタッフ一同で参加し勉強してきます。成果はまたお知らせしますので、乞う御期待。休診が多くなりますが、御容赦ください。
そんな忙しい中、7月上旬の週末に我が家の愛犬(アイリッシュセッタ-・ジオ)と一緒にアイリッシュセッタ-クラブのサマ-キャンプに初めて参加してきました。30頭を越す犬が参加し、獣医、プロのトリマ-、ハンドラ-、ブリ-ダ-などの講義を受け、丸2日間ずっと犬と一緒の生活を送るというキャンプです。最初はあまり乗り気ではなかったのですが、人間の育児にもつながる貴重な体験をすることができました。
参加した愛犬家達は口を揃えて「犬の目線で接し、体をよく触ってスキンシップをたくさん取るように」と言います。そして、笑顔で接すること。アイリッシュセッタ-は横浜のバック屋さん「キタムラ」のマ-クにもなっているようにとってもかっこいいのですが、小さいうちは途方もなくやんちゃで手のかかる犬なのです。つい怒ってしまいがちですが、それをやめて、いつも笑顔で接していると不思議と言うことをよく聞くようになってきます。そうなると、更に可愛くなってもっと優しく接することができる、というように相乗効果があります。
愛犬との間にうらやましいくらいの関係を築いている人たちを見て、笑顔で接することの大切さに改めて気がつきました。人間の親子もきっと同じです。そう思いませんか。
「もっとスマイルを!」
ホームケア・アドバイス
へルパンギーナ & プール熱
へルパンギーナ
●7~8月にかけてはやる夏風邪の代表選手。唾液や便中に出てくるウイルスによってうつります。感染力が強く、潜伏期間が短いので保育園等で大流行することもあります。
《症状》
1)突然の発熱。高熱の事が多いが数日で下がります。
2)のどの奥の小さな水ぶくれ。痛いので食欲が落ちる事もあります。
プール熱(咽頭結膜熱)
●アデノウイルスによって引き起こされる病気で、以前はプールの水を介して大流行することがあったため、“プール熱”と呼ばれています。最近は塩素消毒されるようになったため、プールの水を介しての流行は少なくなりました。
《症状》
1)高熱が3~4日から長いと1週間近く続く。
2)白目の充血。目やにがたくさん出る。
3)のどの痛み。
4)腹痛や下痢を伴うこともあります。
《ホームケアのPoint》
●どちらも特効薬がないので、対症療法で、回復を助けるしかありません。
1)かたい物はやめ、柔らかくのどごしのよい物を与えましょう。
2)水分は十分に飲ませましょう。
3)プール熱は、目やにの中にウイルスがたくさんいるので、タオルは他の家族と別々にしましょう。
《こんな時はもう一度診察を》
1)のどの痛みが強く、水分をあまり飲まない時。
2)高い熱が3日以上続く時。
3)ぐったりして元気がない時。
最近多くみる病気
1 ヘルパンギ-ナ・手足口病
(もともと親戚のような病気ですが、どちらとも区別できないような夏カゼが増えています)
2 おたふくかぜ (地区によってはまだ流行が続いています)
3 急性胃腸炎 (嘔吐・腹痛・下痢があり、夏カゼの一種です)
ヨコピーのQ救箱
Q. 最近下着におりものが付いていることが多いけど、ほっといて大丈夫?
A. 女の子の外性器は、炎症を起こしやすいんだ(外陰膣炎の話)。主な原因は、排便時に細菌が入ったり、手でひっかいたりして感染を起こすと考えられているんだ。主症状は外陰部のかゆみとおりもの。ひどい時には、排尿時に痛みを感じる事もあるよ。治療は、外陰部の消毒と抗生剤のクリームをつけるなど…。重症の場合は、抗生剤を内服してもらうこともあるよ。一番の予防は、外陰部を清潔に保ち、無用の刺激は与えないようにすること!でも、強く洗いすぎるのは禁物!!長い間繰り返す子もいるけど、そんな時は、検査や婦人科の先生に診てもらう必要もあるから、一度小児科の先生に相談してみてね。
Q. 受付(34ー0666)に電話をしても、ずっと呼び出し音が鳴っててスタッフが電話に出ないけど、そういう時は診察が終わってるの?
A. 迷惑をかけてごめんね。実はそういう時は、キャッチホンを取れない状態なんだよ。 大事な事を他の患者さんとお話ししているとなかなか取れなくて…。 時間を少しおいてもう一度かけ直してみてね。それから診察が終わっている時は、必ず留守番電話のメッセージが流れるから、電話がつながらないからといって、慌てて病院に来なくても大丈夫だよ。
お知らせ
『発達と育児の相談室』開設のお知らせ
子どもの心理発達と育児上のご相談にゆっくりお応えします
日時: 毎週火曜日 12:00~16:00 (予約制) 9月から
担当: 小倉直子(発達相談員)
当院の患者さんのお母さんでもあり、子どもの発達の専門家です