院内報
こあら通信 第263号 March 2020
目次
・新型コロナウイルス感染症
・発熱と解熱剤
・コロナウィルス連絡先
・おっぱい教室~離乳食・卒乳編~
・ヒブワクチン接種延期のお知らせ
・待合室インフォメーション
新型コロナウイルス感染症
卒業シーズンを迎え、新しい人生のステージを迎えようとしている子ども達に何を伝えようかといつも考えますが、考えれば考えるほど迷ってしまいます。少子化問題、環境問題など明るい話題はありません。人工知能の開発で新しい未来は開けるのでしょうか。でも、そんな時代だからこそ、未来に夢を持ち困難な時代に対応してほしいのです。
昔から人類は伝染病や天災で危機的な状態になりながらもそれを乗り越え、現在を迎えています。困難な時にも必ず道はあるはずです。希望を持ち続け、この時代を乗り切ってほしいものです。そのためにも、子ども時代は「何でもできる」という自信を失わずに育ってほしいと願っています。
さて、新型コロナウイルス(COVID-19)感染症がたいへんなことになってきました。いろいろな行事が中止されるようになり、日常生活の機能が麻痺しないかも心配されます。
気をつけなくてはならない症状は、「風邪の症状や37.5度以上の発熱が4日以上続く人」、「強いだるさや息苦しさがある人」とされています。特に高齢者や糖尿病などの持病がある人が重症になりやすいことが判っています。子どもは重症化したという報告がなく、かかっても軽症で終わることが多いと考えられています。
現時点では、このような症状があったとしても、新型コロナウイルス感染症以外の病気のことが圧倒的に多いので、まずは焦らずかかりつけ医に相談してください。複数の医療機関を受診することは控えるようにしましょう。
また、自分の体調に気を配り、不要不急の会合・外出は避け、マスク着用や咳エチケットの徹底を心がけてください。
発熱と解熱剤
子どもの体温は大人に比べて高めです。また食後、入浴後、運動の後、泣いた後なども高くなりやすく、日内変動で午後から高くなる傾向もあります。発熱の多くはウイルスや細菌感染で起こります。感染症の時に体温が高くなるのは体の免疫反応であり、ウイルスや細菌の活動性を弱めたり、自分の抵抗性を高める目的があります。熱の高さと病気の重さは必ずしも関係しません。熱の高さだけでなく子どもの様子が大切です。熱以外の症状がなく機嫌や顔色もよく水分がとれていれば無理に熱を下げる必要はありません。ただし、3か月以内の赤ちゃん・けいれんを起こした・様子がおかしいなどの症状がある場合は早めに受診をしましょう。
解熱剤は、
①眠れない、ぐったりしている、機嫌が悪い、辛そうにしている
②痛みを和らげたい時
などに使用しましょう。使用後、1~2時間までに効果が現れ、4~6時間持続します。解熱剤は病気の根本的な治療ではなく、一時的に熱を下げたり発熱による不快感をとるために使用するので、効果が切れると再び熱が上がることもあります。発熱時は、1日2~3回検温し、メモや熱型表に記入しましょう。解熱剤を使用した場合は時間も分かると診察時役に立ちます。
コロナウィルス連絡先
コロナウイルスに関する相談の窓口です。連絡先が繋がらない場合や、ご不明な点がある場合は、医院までご相談ください。
一般の相談
●神奈川県専用ダイヤル 045-285-0536
受付時間 平日・土日休日 午前9時00分から午後9時00分
●神奈川県メール問い合わせフォーム
https://shinsei.e-kanagawa.lg.jp/kanagawa/uketsuke/dform.do?acs=SF1369
●神奈川県FAX問い合わせ 045-633-3770
●厚生労働省専用ダイヤル 0120-565-653(フリーダイヤル)
受付時間 平日・土日休日 午前9時00分から午後9時00分
疑いの相談
帰国者・接触者相談センター(県内8か所の県保健福祉事務所・センター)
https://www.pref.kanagawa.jp/docs/ka8/faq/p3678.html
●小田原保健福祉事務所 0465-32-8000(代)
受付時間 平日のみ 午前8時30分から午後5時15分
おっぱい教室~離乳食・卒乳編~
2月18日におっぱい教室「離乳食・卒乳編」を開催しました。
今回は、保育園入園を控えていたり、これから保育園入園を考えているお母さん方を対象に、「仕事復帰後の離乳食の進め方」、「保育園に行きながら新しい食品を試すタイミング」、「仕事をしながら母乳育児を続ける方法」について、当院の助産師と看護師がお話をしました。お母さん方からも「今はほとんど母乳育児だけど、入園して仕事復帰すると乳腺炎にならないか心配」など様々な質問がありました。
「保育園入園=卒乳」というイメージが強くありますが、入園してからも隙間時間におっぱいをあげることも出来るので卒乳を焦る必要はありません。医院でも母乳かミルクかにかかわらず、育児や離乳食についてのご相談をれいな先生の診察時間で受け付けています。育児で悩んだ時や困った時にはお気軽にご相談ください(要事前予約)。
ヒブワクチン接種延期のお知らせ
ワクチン接種対象のお子さまには、その都度お話をさせていただいていますが、2月中旬からヒブワクチンの供給が滞っています。これは注射針の一部にサビが付着しているものが見つかりメーカーが調査を行っているためです。日本では現在ヒブ感染症(髄膜炎など)については、これまで行われてきたワクチン接種による効果で、接種が多少遅れてもすぐには大きな問題にならないだろうとされています。延期により何かご質問や不安なことがありましたらお問い合わせください。今後については、ワクチンの入荷が再開され次第お知らせいたします。当分ご迷惑をおかけしますが、ご協力をよろしくお願いいたします。
待合室インフォメーション
今月の絵は、アールド・ヴィーヴルの平井礼央奈さんの作品です。普段は可愛くておしとやかな印象の礼央奈さん。でもポップな音楽が鳴り出すとリズミカルに踊りだす一面も。画用紙と顔がくっついてしまうほどに集中して描かれる作品は、色鉛筆やクレヨン、マーカー、絵具など色とりどりの画材が使われます。カラフルでリズミカルな躍動感に溢れた表現力が魅力です。