院内報
こあら通信 第251号 March 2019
目次
・卒業式
・予防接種
・三種混合ワクチン接種のお勧め~百日せき予防のために~
・お知らせーれいな先生と一緒に子育てトーク!
卒業式
またしても麻しん、風しんの流行が起こって世の中を騒がせています。ラグビーワールドカップ、東京オリンピック・パラリンピックを控えて、残された時間はわずかしかありません。厚生労働省は今年から30〜50代男性に風疹の定期接種化を決めました。保護者の方々は自分の問題としてとらえ、少しでも不安があればワクチンを接種するよう心がけてください。
さて、3月は卒業式のシーズンです。子どもたちには、新しいステージへの一歩を踏み出す区切りとなります。保護者にとっては、ここまでよく頑張った、ここまでよく成長したという思いを改めて感じる機会です。卒業式に出席すると、自分の子どもの式でもないのに感動して涙が出てしまいます。私の子どもたちの卒業式はもうありませんが、忙しかった時期でも無理して出席すればよかったと悔んだりします。
卒業式で忘れてならないのは、子どもたちを育ててくれた保育士さんや教員、その他の関係者への感謝です。たくさんの人の力が寄せ集まって、はじめて卒業できるということを改めて感じさせてくれます。子どもは一人だけでは育つことができません。育ててくれた人たちに、保護者と一緒に感謝する気持ちが必要ですね。
逆に、保育園・幼稚園・学校で働く人たちにとって、卒業式は自分の仕事の意義をみつけ、働くモチベーションを上げる大切な機会でもあると思います。私は昨年から小田原医師会が運営するおだわら看護専門学校の校長を務めていますが、日々のたいへんな苦労が報われるのが卒業式だと感じるようになりました。教えること、教わることがじょうずに響き合う、より良い教育現場ができることを願います。
予防接種
4月に入園・入学を控えるお子さまのいるご家庭では、何かと準備に追われ忙しい時期ですね。準備の一つとして、是非この機会に予防接種の接種もれがないかを母子手帳で確認してみましょう。
現在「ワクチンで防げる病気はワクチンで防ぐ」を合言葉に、通常生後2ヶ月からワクチンデビューをします。近年、必要なワクチンの種類・接種本数が増えているため、同時接種で短期間に接種できるよう、当院では個別にスケジュールを立ててご案内をしています。
以下は年齢別に済ませておきたいワクチンです。
お誕生日前日まで | ヒブ・肺炎球菌・B型肝炎・4種混合(各3回)、ロタウイルス、BCG |
1歳代 | 麻疹風疹(MR)1期・水ぼうそう2回・ヒブ追加・肺炎球菌追加・四種混合追加・おたふくかぜ |
3歳から | 日本脳炎2回、その1年後に追加接種1回(生後6ヶ月~接種可能ですが、当院では3歳~お勧めしています) |
年長さん | 麻疹風疹(MR)2期・おたふくかぜ(2回目)、三種混合・不活化ポリオ(5回目) |
中学入学前 | 二種混合(11~12歳)・日本脳炎2期(経過措置あり) |
*女子は、小学6年生から高校1年生まで子宮頸がんワクチン |
接種しなくてもよいワクチンはありません。接種もれやスケジュールなどわからないことはスタッフにご相談ください。ご相談の際は必ず母子手帳をお持ちください。お電話でお問い合わせの場合も母子手帳の準備をお願いします。
※ロタウイルス・おたふく・三種混合・不活化ポリオワクチンは任意接種で有料です。
三種混合ワクチン接種のお勧め~百日せき予防のために~
小学校入学前の年長さんでMR2期と一緒に特に接種をお勧めしているのが三種混合(DPT)ワクチンです。このワクチンは「百日せき」の予防が目的です。
百日せきは、百日せき菌がのどなどについておこる感染力がとても強い病気です。最初は鼻水と軽い咳でかぜのような症状ですが、そのうちに咳が10秒以上も続くようになり息をするのも苦しくなります。大人でも完治するのに2~3か月かかりますが、特に予防接種前の乳児が感染すると重症化しやすく命の危険もあります。
予防のため生後3か月から四種混合ワクチンを4回接種しますが、この抗体は5〜6歳になると低下することがわかってきました。最近、神奈川県でも小学校入学後の百日せきの患者さんが増えており、当医院内でも感染者が見られるようになりました。小学校入学後はしばらく予防接種を受ける機会もなくなるため、入学前の同時接種をお勧めしています。また11~12歳で接種する二種混合(DT)ワクチンには百日せきワクチンは含まれていないため、有料となりますが代わりに三種混合ワクチンを接種することもお勧めです。このワクチンの接種に年齢制限はありません。小学生でも大人の方でも気になる方は受付でご相談ください。
お知らせーれいな先生と一緒に子育てトーク!
3月20日(水)10時からJAMBO!2Fで開催します。今回のテーマはアレルギーです。乳幼児期に多い食物アレルギー、アレルギーがあると分かったらどうしていけばよいか?などお話しします。興味のある方はぜひご参加ください。予防接種や食事のことなど、普段気になることも一緒にお話ししましょう。当日参加も歓迎ですが準備の都合上、できるだけご予約ください。