院内報
こあら通信 第245号 Sept 2018
目次
・小学校入学前の予防接種
・赤ちゃんの体温について
・入学前に三種混合
・こあらボイス…お返事
・お知らせ
小学校入学前の予防接種
台風が多かった8月も終わりを迎え、朝夕は秋を感じる季節になってきました。夏休みで不規則になりがちだった生活をもとに戻し、9月からの生活に早く慣れてほしいと思います。
9月を過ぎると行事などで忙しく、アッという間に年末となって年長クラスの子どもたちは小学校入学が近づいてきます。年明けもインフルエンザや卒園行事でばたばたするので、ぜひ年内に母子手帳を見直し、必要な予防接種を済ませてください。インフルエンザワクチンとの同時接種もできます。
小学校入学前に必ず接種するのは定期接種の麻しん風しんワクチン2回目です。1歳過ぎに1回接種しているはずですが、それだけでは免疫が低下してくるからです。また、日本脳炎ワクチンも打ち忘れが多いのでチェックしてください。
これ以外には定期接種はありませんが、それまでの接種だけでは免疫が落ちるものがいくつかあり、有料になりますが追加の接種をぜひお勧めします。第1はおたふくかぜワクチンの2回目です。1回も接種していない人もぜひ接種してください。
さらに、百日咳の免疫が低下して小学生でかかる子どもがとても多いこともわかってきました。ひどい咳が続きますし、生まれたばかりの赤ちゃんにうつると命にかかわることもあります。百日咳だけのワクチンはありませんので、三種混合ワクチン(DPT)を使います。また、ポリオワクチンが生ワクチンから不活化ワクチンに換わり、やはり5-6歳で免疫が落ちることもわかっていて、海外ではこの時期に追加接種を行っている国がほとんどです。日本小児科学会が推奨する予防接種スケジュールにも今年8月からこれらの接種が加わっています。早く定期接種化され、無料で接種できることを願っています。
(http://www.jpeds.or.jp/uploads/files/vaccine_schedule.pdf)
赤ちゃんの体温について
生まれたばかりの赤ちゃんは体温調節をする力がまだ未熟なため周囲の温度などで体温が変化します。気温が高い時や授乳・食後、元気に遊んだ後、大泣きした後などに体温は高くなります。また、体温は一般的に朝方が1番低く夕方にかけて高くなる傾向があり、1日の中でも変化します。平熱は一人一人違います。赤ちゃんの平均的な体温は、個人差がありますが36.3~37.4℃といわれています。平熱を把握しておくことで体調不良を言葉で伝えられない赤ちゃんの異変に早く気付きやすくなります。
体温計はわきで測るタイプが一般的ですが、おでこや耳で測るものもあります。短時間で測れるので嫌がって測るのが難しい子どもにはオススメです。体温は基本わきの下で測ります。赤ちゃんの時はくびで測ったりすることもありますが、予防接種の頃には、わきの下で測れるようにしましょう。
(体温計の測り方)
① わきに汗をかいていないか確認し、かいている場合は拭く
② わきを開きくぼみの中央に体温計の先をあてる
③ 下から少し押し上げるようにして固定する
測定時子どもが嫌がり測れない場合、オモチャや絵本などで気をそらしたり、お母さんの膝の上で抱っこしながら測ってみましょう。
体温の高さと病気の重さは必ずしも関係しません。機嫌はどうか?オッパイやミルクは飲めるか?眠れるか?遊べるか?など、体温の高さだけではなく、全身状態もよく確認してみましょう。
入学前に三種混合
横田先生が巻頭で書いている三種混合ワクチンの追加接種について、百日せきの免疫力と罹患率についての調査があります。0歳・1歳でワクチンを受けていても、5歳ころには免疫力が低下し、百日咳にかかりやすくなっています。また、兄弟から赤ちゃんに感染すると重症化することもあります。お子さんと赤ちゃんを守るためにも、小学校入学前に追加接種をお勧めします。接種料金は4000円で、他のワクチンと同時接種も可能です。
こあらボイス…お返事
「こあら通信のバックナンバーがみたいです」嬉しい投稿をこあらボイスに頂きました。
いつも受付の前に6カ月前までのこあら通信を置いてご自由にお持ちいただけるようになっていますが、それ以前のバックナンバーを一冊のファイルにまとめ、待合室に用意することにしました。今後も皆様からのお声をお待ちしております。
お知らせー「赤ちゃん何でも相談室」を開きます!
9月26日(水)10時から病児保育室JAMBO!の2階で、れいな先生が、予防接種のこと、食事のこと、成長のことなど、お父さま、お母さま方の質問にお答えします。どなたでもお気軽に参加いただけます。ご希望の方は事前に受付にご連絡ください。