横田小児科医院

院内報

こあら通信 第219号 July 2016

目次

・子どもの未来
・データで振り返るジャンボの1年間(27年4月~28年3月)
・ジャンボよりご挨拶
・病児日誌
・病後児保育のすすめ
・お願い - 健診票を忘れずに ! -
・トピックス-日本脳炎ワクチンの接種時期-

子どもの未来

小田原市と箱根、真鶴、湯河原町の平成27年度の予防接種・乳幼児健診事業の報告会がありました。小田原市の平成27年の出生数は1289人、私が開業した23年前には2000人を超えていたのですが、ついに1300人を下回ってしまいました。

日本の将来はどうなるのでしょうか。65歳以上の高齢者人口は15歳未満の小児人口の約2倍になっていますが、小児に使われている社会保障給付費は、高齢者に使われている社会保障費の約1/20に過ぎません。また、日本の子どもの相対的貧困率は16%(6人に1人)にも及びます。年間所得中央値の半分以下の割合で、経済的な生活水準が低いために子どもの成長に様々な影響を与えます。また、必要な予防接種が未だ無料化されないものもありますし、保育園の整備も遅れています。

消費税増税が延期され社会保障費の財源確保が難しくなる中で、誰が子どもたちの生活環境を守ってくれるのでしょうか。老人では老人保健法があって、老人の生活全般にわたる広範な保健・医療・福祉サービスが展開されているのに対し、子どもにはこのような法律がありません。日本小児科医会・小児科学会、そして日本医師会は、胎児期から新生児期、乳幼児期、学童期、思春期を経て次世代を育成する成人期まで至る「人のライフサイクル」の過程に生じるさまざまな健康問題に適切に対応するための法律「成育基本法」の制定に力を注いでいます。

子どもたちの未来を決めるのは政治の世界です。まずは子育て世代が選挙で投票し、子どもたちのために声を挙げてほしいと願っています。今回の参議院選挙で、医師の代表として初めて女性の小児科医が立候補しました。医局の後輩でもあり、この先生に日本の子どもたちの未来を託したいと考えています。

データで振り返るジャンボの1年間(27年4月~28年3月)

①利用人数➡0歳から6歳までの子どもたち、延べ863人が利用してくれました。(平均3.78人/1日、昨年は10カ月間で401人)

②入室時の病名➡風邪の熱、咳による入室が多くありましたが、前年と違いインフルエンザによる入室が目立ちました。

③キャンセル件数➡186件(理由:症状が回復した134件、仕事を休めることになった27件他)

病児保育室「JAMBO!」をご利用いただきありがとうございました。書類の記入や持ち物の完備、お迎え時間の厳守など保護者の皆さまのたくさんのご協力のおかげで、昨年度も大きな事故もなく無事に3年目を迎えることができました。利用希望者が増えているため、予約をお断りすることも多くなっています。ご迷惑をおかけしておりますが保育士の増員で対応していますので、今しばらくお待ちください。

ジャンボよりご挨拶

ある日の夕方、玄関の外にお父様に抱っこされた○ちゃんがいました。「あれ?!○ちゃん?!」びっくりして声を掛けると、お父様が「今病院に来たんですが、いつもジャンボの前を通るとセンセ、センセ!って言うんですよ。今日もここに行きたいって聞かなくて、中には入れないよって話して来たんですけどすみません・・」と苦笑いしながら教えて下さいました。この○ちゃんが初めてジャンボに来たのは1歳4か月の時でした。保育園に入園したばかりで、よく熱を出したり感染症にかかったりと、多い時は毎週のようにジャンボに来ていました。2歳5か月になった今は体も丈夫になり利用も少なくなっていましたが、元気に成長している姿を見て安心しました。ジャンボを覚えていてくれてこうして顔を見せに来てくれたこと、とても嬉しく温かい気持ちになりました。これからも困ったときはジャンボをすぐに思い浮かべてもらえるようにスタッフ一同頑張りますのでよろしくお願いします。

病児日誌

病児保育室を利用する際、みなさんに「病児日誌」と言う紙を書いて頂いています。これはご家庭と保育室・クリニックの連絡帳のようなものと思ってください。日誌の左半分に、利用の前日夜から当日朝までの様子をお家の方に記入してもらい、右半分はお子様の保育室での様子を保育士が、裏面には診察の様子を看護師がそれぞれ記入し、お迎え時に渡すようにしています。保育室も3年目に突入することから、このたび病児日誌をリニューアルいたしました。症状がいつから始まったか、他院からもらっている薬の有無、お迎えに来られる方の氏名とお迎え時間などが付け加えられました。ご自宅で症状など詳しく書いて頂くと、入室時の聞き取り時間の短縮にもつながります。お仕事前で記入するのは大変かと思いますが、ご協力よろしくお願いします。(病児日誌はホームページからダウンロードできます)

病後児保育のすすめ

急性期(発熱や嘔吐)症状でジャンボを利用いただいたあと、まだ咳、鼻水が続く、お腹が少しゆるいかな…など、通常の保育園への登園が心配なときは病後児保育室(ほうあんりすのもり、城前寺保育園らっこ組)さんの利用をお勧めします。ご希望があれば病後児保育室さんで必要な診療情報提供書をご用意しますのでお申し出ください(ただし、南足柄、開成町、他の市町村にお住まいの方は病後児保育室の利用は出来ません)。

お願い - 健診票を忘れずに ! -

当院にて8、9ヶ月健診、お誕生前健診を行っておりますが、その際には必ず健診票をお持ちください。お忘れになると健診はできません。お手元を確認いただき、見当たらないときはご相談ください。

トピックス-日本脳炎ワクチンの接種時期-

日本脳炎は蚊からウィルスを媒介する感染症で、根本的な治療法はなく、ワクチンで防げる病気です。接種時期は標準的に3歳前後が多いのが現状です(接種は生後6ヶ月から可能です)。今年6月、最近1歳未満で日本脳炎を発症するケースが時々みられると報道がありました。そこで日本小児科学会は、最近感染の危険のある地域では生後6ヶ月からワクチンの接種を始めるよう呼びかけています。接種をご希望の方は受付までお問い合わせください。

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