院内報
こあら通信 第213号 January 2016
目次
・新年に寄せて
・発熱と解熱剤
・靴のはきまちがいにご注意を!
・待合室インフォメーション
・編集後記
新年に寄せて
明けましておめでとうございます。子どもたちがより幸せになれる年になってほしいと思います。昨年末から次女が外来を手伝ってくれることが多くなったので、次女の自己紹介を年始の挨拶に替えさせていただきます。これからもどうぞごひいきに。
明けましておめでとうございます。院長の次女の泰道麗菜です。
私は東京都文京区の順天堂大学附属病院の小児科に所属しており、現在は板橋区にある豊島病院に勤務する小児科医です。昨年7月に第一子を出産し、今は育休をとって子育てに専念していますが、時々院長代理でクリニックのお手伝いをさせてもらっています。
小さい頃から小児科医として働く父の姿を見て、憧れから自然と自分も医者になりたいと思うようになりました。そして選んだ科はやはり小児科。7歳離れた妹がいたこともあり昔から小さい子どもと接するのが好きでした。小児科の魅力は病気の部位に関わらず”子ども専門のお医者さん”として全身を診れること。そして何より診療の先には子どもの笑顔と未来があること!外来の通院を通して子どもの成長を見れるのも他科にはない小児科の醍醐味だと思っています。
私自身まだ母親になってわずか5カ月ではありますが、今回の出産は小児科医として大きな財産になったと感じています。これまでも仕事で沢山の子ども達と接してきたつもりですが、日々息子と一緒に過ごす中で子どもの発達を目の当たりにし、成長の早さに驚きと喜びを感じずにはいられませんし、一方で息子のささいな変化に不安を感じることもあります。愛情があるがゆえの不安。子どもを大切に想えば想うほど不安が沢山あって当たり前なのだということも身をもってわかりました。母親の立場になってやっとお母さん達の気持ちが真に伝わってきたように思います。
でも子どもはとっても敏感ですからお母さんの不安は子どもにも伝わります。お母さんが笑顔でいれば子ども笑顔になる。そう信じて日々の診療は子どもの病気を診るだけではなく、子どもはもちろん、お母さんの気持ちにも寄り添いながら親子の笑顔を増やすお力になれたらと思います。
まだまだ小児科医としても母親としても修行の身ですが、育児と仕事を通して一歩ずつ成長していきたいと思っています。今後ともよろしくお願い致します。
発熱と解熱剤
さっきまで元気だったのに、急にぐったりして熱が高かったという経験はありませんか?夏かぜやインフルエンザではよくみられます。
では、なぜ発熱するのでしょう?体の中に細菌やウイルスが入ると、体温を上げて体を守ろうとするためです。熱を出すことで、入ってきた細菌やウイルスの繁殖を抑えると共に、白血球が細菌やウイルスを食べてくれる働きを活発にします。発熱することは、決して悪いことではないのです。発熱したからといって、慌てて受診する・無理に熱を下げるなどの必要ありません(けいれんを起こした、様子がおかしい場合は受診しましょう)。
手元に解熱剤があれば自宅で半日~1日くらい様子をみましょう。では解熱剤の使うタイミングです。
① 辛そうなとき…高熱でも元気なら使いません。眠れない・ぐったり・機嫌が悪いときは使いましょう
② 痛みを和らげる…解熱剤は痛みを和らげる作用があります。熱がなくても痛み止めとして使用できます。
解熱剤は、1~2時間後には効果が現れます。平熱に下がらなくても、睡眠が取れるようになった・痛みが取れたなどは解熱剤の効果があったといえます。解熱剤を使用したからといって病気が早く治ることはありません。熱を1日2-3回検温し、解熱剤を使用した時間などをメモに書き、受診時に持ってきてください。
靴のはきまちがいにご注意を!
例年この時期に靴のはきまちがいが多く起きています。特に黒、茶のムートンブーツです。お子さまと一緒にしまう、似た靴からは離れたところに置く、又、受付に言っていただければ袋をお渡ししますので、そちらをご利用いただいても結構です。ご迷惑をおかけいたしますが、ご協力をお願いします。
化血研製造のワクチンについて
当院ではB型肝炎、日本脳炎の一部の予防接種に化血研製造のワクチンを使用しています。これらのワクチンの質や安全性に問題はないのですが、製造方法などに問題を指摘され、現在出荷を停止されています。そのため、当院でもワクチンが入手できず、予約を制限させていただいていますので、今後の対応方法をお知らせしたいと思います。
B型肝炎については来年度以降、定期接種化(おそらく1才未満対象)も予定されているので接種を急ぐ必要はありません。3回目接種の方も5カ月以上の間隔が開いても大丈夫です。対象外の年齢の方で接種のご希望の方もあわてずお待ちください。
日本脳炎は夏に流行する病気なので、それまでに接種を考えていただければよいかと思います。1期で2回目の接種が済んでいる方は、通常2回目から1年経ったところでの追加接種を勧めてきましたが、この期間が半年過ぎても差し支えありません。2期を予定されている方も対象年齢は9才から、1期追加から4~5年あけての接種をおすすめしています。ただし、まもなく接種期間の終わりを迎えてしまうという方や、東南アジアへの旅行などご心配がある方は当院スタッフまでお声かけください。
待合室インフォメーション
待合室の絵が新作にかわりました。平井礼央奈さんの作品で、マーカーとクレヨンを使って、次々と色を替えて描いていきます。画用紙に顔が付きそうなほど接近して描き、手元を見ないで次の色を決めます。たまたま出会った色を楽しむように描いていく様子は楽しそう。クールでアバンギャルドな作品が誕生しました。
編集後記
あけましておめでとうございます。昨年末大掃除をしていたら、当院シンボルマークの由来がかかれたポスターをみつけました。おくるみに包まれた子どもをイメージし中心に医院の頭文字のYを配して子どもたちの健康を願って作ったそうです。今も変わらず、横田先生の患者様によせる想いを知ることができました。ただ、多くの皆さんの力になるよう横田先生が院外で活動をしていることも多く、診察や予防接種の日時変更などご迷惑をおかけしています。今年のこあら通信では、院外での先生の活躍(!)をお伝えする記事作りがしていけたらと考えています。今年もどうぞよろしくお願いします。