横田小児科医院

院内報

こあら通信 第148号 August 2010

目次

・暑さ対策
・ほたるだファミリーわははは歯
・「生え方色々」
・ヨコピーのこども講座-「プール熱(咽頭結膜熱)」
・お知らせ
・編集後記

暑さ対策

 百日紅(サルスベリ)の花が夏空に映えてきれいです。梅雨明けから猛暑が続き、熱中症で病院へ運ばれる老人のニュースが連日流されているので、子どもを持つお母さん方に不安を与えているのではないでしょうか。熱中症を心配してクリニックを訪れる方も多いです。しかし、常識的な範囲の環境で生活をしていれば、子どもに熱中症が起こることはほとんどありません。

 熱中症は、身体の中で産生された熱と、汗などで放出される熱のバランスが崩れて体温が異常に上がってしまう状態のことです。最初は手足の筋肉のけいれんが起こり、そのうちに意識がもうろうとしてきます。本当に体温が上がり始めたときにはすでに危険な状態で、すぐに病院へ行かなくてはなりません。

 昨日外で遊んでいて、今日になって熱が出たので熱中症が心配…と来院される方も多いのですが、本人は元気で走り回っているということが少なくありません。熱中症で高熱が出たときは、命にかかわる状態ですので、このような子どもが本物の熱中症であるはずはありません。

 エアコンの普及とともに暑さも大きな問題ではなくなったように思っていましたが、今年のような暑さが続くと、昔ながらの暑さ対策の智恵の大切さを身にしみて感じます。私が子どもだった頃にはもちろんエアコンもありませんでした。風通しをよくする、庭先に水をまく、風鈴の音を聴く、正午過ぎの暑い時間には外遊びしないなど、日常の生活にはいろいろな工夫があったのです。

 もちろんクーラーも必要な時があるのですが、機械にばかり頼らず、自分で考えて暑さに対処することが現代でももう少し必要なのではないでしょうか。できあがった便利さばかりに頼っていると、私たちの感性はどんどん鈍っていくように思えます。これは、パソコンやケータイの普及にも言えることです。本物を体験し、自分で考えることの大切さを改めて感じます。

 世界的な異常気象と言われていますが、地球の長い歴史からみれば誤差範囲の変化のような気もします。変わってきたのは私たち人間の方かもしれません。謙虚な姿勢で自然の変化を受入れたいものです。

ほたるだファミリーわははは歯
「ススメ!ハミガキ」

生まれつき歯が多いのは・・?

 生まれつき歯が多いのは、過剰歯といって、上の歯の真ん中に出来ることが多いです。歯並びに影響することが多く、出てくる場所、方向によって、早めに抜歯する場合と、経過観察の後、時期を診て抜歯する場合があります。

らんぐい歯

 最近のお子さんは顎が小さくなり、歯が全部入らない場合、らんぐい歯という状態になります。下の前歯が4本永久歯に生え変わった状態でらんぐい歯が気になるようでしたら、相談しましょう。

出っ歯、受け口

 出っ歯も受け口も歯が原因である場合と、顎の位置そのものに原因がある場合があります。きれいな歯並びにするためにはどちらが原因かの見極めが必要です。すぐに治療を始めた方がいいのか、経過をみて永久歯が生えそろうのをまつのか、これもケースバイケースです。

矯正はしたほうが良い?するとなると何才から?

 歯並びが悪いと、見た目の他に、虫歯に成りやすい、歯周病に成りやすい、発音が不鮮明、噛む力が少ない、口臭、などの影響が起こる可能性が高くなります。矯正治療を受ける時期は、歯そのものの並び具合が影響している場合と、顎の骨が影響している場合によって異なります。歯そのものの並び具合が影響している場合は、永久歯が生えそろうまで様子を見る場合が多く、顎の骨が影響している場合は、小学校低学年くらいから早期の治療を開始したほうが良い場合もあります。6歳か7歳頃、上の前歯4本が生えかわり始めたら相談してみるのがいいでしょう。

「親知らず」は抜いた方がいいですか?

 上下がきれいに生えそろって噛み合っている場合は、口腔ケアーをしっかりして、大切にしてください。顎骨の中に閉じ込められて、親知らずが生えない場合は、抜いた方が良いでしょう。自家歯牙移植という方法で、移植歯(ドナー歯)として有効利用できる場合もあります。移植歯として使用する可能性のある場合は、抜かないで経過を見る事もあります。

自家歯牙移植とは・・ご自身の不要な歯(抜歯しなければいけない親知らずや横にはみだした歯、矯正治療で抜歯予定の歯、過剰歯など)を抜いて、有効利用し、別な場所に移し替える治療のことです。

協力:ほたるだ歯科医院 
山下伸司先生&長尾紀代子先生(矯正専門医)&歯科衛生士の皆さん


ヨコピーのこども講座-「プール熱(咽頭結膜熱)」

 アデノウイルスによって起こる感染症です。アデノウイルスは50種類以上の型があり、型によって症状は様々です。プール熱は、プールで集団発生したことから「プール熱」と呼ばれています。正式な病名は「咽頭結膜熱」と言います。夏風邪の一種ですが、最近では一年を通して見られるようになりました。幼児から小学生がかかりやすい年齢と言われています。約1週間の潜伏期間のあと、急な発熱・咽が赤く腫れて痛みが出る(扁桃に白い膿の様なものがつく)・目の充血や目やにが出ることが大きな特徴です。熱は、平均4~5日続きます。病気そのものに効く薬はありません。治療は、解熱剤や点眼などの対処療法になります。家庭では、水分を十分に摂取し安静に過ごしましょう。食事は無理強いせず、食欲があれば口当たりの良い食事(ゼリーや麺類等がお勧め)を摂りましょう。目やにや唾液等が感染源となるので、タオルを共有しない・よだれや目やにが多い時は登園・外出を控えましょう。

お知らせ

1. 夏期休診のお知らせ
8月9日(月)-8月14日(土)まで休診となります。
8月16日(月)は齋藤先生で午前診察になります。(横田先生不在)
休診の間は、休日夜間診療所、他医療機関をご利用下さい。

2. 渡辺先生、子宮頸がんワクチンについて語る!
興味のある方はぜひお越し下さい。(横田先生司会)
渡辺博先生「子宮頸がんにならないために!」
日時:9月11日(土曜日)午後2時?4時
場所:小田原生涯学習センターけやき

3. インフルエンザワクチンについて
今年のワクチンは、新型インフルエンザも入っています。臨時接種として、国が補助する可能性もあるので、料金は未定です。
予約は8月31日(火)午後21時?インターネット先行予約となります。
来月号にて更に詳しくお知らせいたします。

編集後記

梅雨が明けたと思ったらいきなり猛暑ですね。具合の悪い中、お越しくださった皆さんに申し訳ありませんが、医院のエアコンが限界になってきました。午後になると、西側を中心に非常に熱くなってきています。ご不便掛けて申し訳ありませんが、業者さんと検討しておりますので、もう少しご辛抱ください。「来年こそグリーンカーテン・・」と、密かに目論んでいるのですが・・。医院の屋上には、スイカと朝顔が今年も元気に育っています。

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お問い合わせ先

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〒250-0051
神奈川県小田原市北ノ窪515-3
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