院内報
こあら通信 第107号 2007 March
目次
・子供会
・ジオくんのお薬教室
・ヨコピーの子育て知恵袋
・おすすめの絵本
・編集後記
・こあらの絵
子供会
2月初旬の週末に、強行軍でしたが旭川まで出かけ、憧れの旭山動物園に行ってきました。期待どおりエキサイティングな動物園で、かわいい動物達に会うことができました。動物園に行くことさえ十何年かぶりでしたが、昔の動物園とは違って、来る人を楽しませる工夫が凝らされているのには驚きです。久しぶりに感じた本物の寒さも、ペンギンのお散歩で吹き飛んでしまいました。
さて、教育委員会の仕事で小田原市の幼稚園、小中学校の関係者の方々と懇談する機会がときどきあるのですが、先日の会議で子供会のことが話題になりました。子供会は「小地域で組織され、保護者や育成者のもと、子供の健全育成を目的として異年齢の子供が集まる団体」とされていますが、各地で子供会の活動が衰退しています。
原因の一つは子どもが減っていることです。第一次ベビーブームの時の半分以下に出生数が減っているのですから、これは仕方のないことかもしれません。子供会によっては、数人しか子どもがいなくなっているところもあるようです。
もう一つは子供会の活動に参加しない人が増えていることです。塾やスポーツ少年団の活動が忙しく、子供会の活動には参加できないというのです。また、当番になると親の負担が大きいので、高学年になる前に止めてしまうという家庭も少なくありません。昔は高学年の子どもたちが中心になって運営されていたのに、今ではすべて親任せで、子どもたちは当日参加するだけになってしまっているという声も聞きました。
世の中では近所付き合いが少なくなり、「隣近所」という概念がだんだん消えかかっています。この風潮が子供会の世界にも反映されているように感じますが、ほんとうにこのままでよいのでしょうか。
忙し過ぎる世の中、個人的な楽しみの増大、コミュニケーション能力の低さなど問題はたくさんあり、解決の方法は簡単にはみつかりそうにありません。しかし、子ども達の将来を考えたとき、新しい子供会のあり方を考えてみることは、やはり必要なことだと感じています。
ジオくんのお薬教室
皆さんこんにちは!ジオくんのお薬教室です。毎回、お薬のことについてお話していますが、今回は漢方薬についてです。
1.漢方とは?
長年の経験により積み上げられた「経験医学」ですが、「調和の医学」ともいわれます。すべてが調和しているときが健康だととらえ、体がプラスの状態ならマイナスの要因を与え、プラス・マイナス・ゼロにもっていくというのが、その「根本理論」です。
2.飲み方
基本的には空腹時にお飲み下さい。漢方薬は数種類の生薬(分量)を組み合わせることで1つのお薬を構成しています。
3.副作用について
漢方薬による副作用はほとんど無いといわれていますが、一部で副作用も報告されています。とりわけ多いのが胃腸症状で、吐き気・もたれ・下痢・食欲不振などが見られます。これらの中でも吐き気、食欲不振はにおい、胃に対する刺激のものが多く、次第に慣れてくることもあります。一般的には食前に服用ですが食後に変更することで、胃腸症状を回避することが出来ます。
4.漢方薬と西洋薬の違いはなに?
漢方とは中国で生まれた医学でありその歴史は二千年以上にもわたり、早くから日本にも伝わり独自の発展を遂げました。 そして漢方
薬は自然の草や木、動物からとった生薬の組み合わせで出来ており、これらの生薬が互いに協力し合って効力を発揮します。一般的に漢方薬の効果は緩やかであり、どちらかというと急性疾患より慢性疾患に効果を発揮します。
これに対し西洋薬は有効成分を単一で用いることが多く、効き目が強く急性疾患に用いるものが多いのが特徴です。このような違いは漢方薬の体全体を見る特長に対し、西洋医学は臓器や組織に原因を求めていくというところから来ていると考えらます。
5.飲み方の工夫
味や香りが苦手な人は、数枚のオブラートに分けて包んで、おのおのを一口の水でまずのんだ後、たっぷりの水か白湯をのんで、よく溶けるようにしてください。
乳・幼児や小児には、薬を少量の水で練ったものを口の上顎側になすり付けてから、薬が口に残らないように、水か白湯をのませると、うまくのめることがあります。また、親の話す内容がわかるようになってきたら、この薬は病気を治すために必要であること(なぜ、この薬をのむのか)を、わかりやすく説明するとよいでしょう。そして、頑張ってのんだ後に、ご褒美としてアメなどの口直しを与えるのも、一策です。
漢方薬については、よくわからないとか、飲みづらそうとかいうふうにおもっているかもしれないけれど、今回のお話で少しイメージが変わったかな?そろそろお昼寝の時間だし、今回はこの辺で終わりますワン!
ヨコピーの子育て知恵袋
<利き手の発達>
生後7~8か月の赤ちゃんの目の前に玩具などを差し出すと、腕を伸ばして玩具にさわったり、手でつかんだりしますが、注意してみるとその時に伸ばす腕は、右か左か、どちらか一方に決まっているようです。とすると、この時期に、利き手は決まっているのでしょうか?
子どもの利き手は、いつ頃から、どのように決まっていくのでしょうか。アメリカの有名な発達心理学者の研究によると、成長後にはっきりした右手利きになった子どもでも、小さい間、ことに乳児期には主として左手を使ったり、両手利きの時期があったりで、何回も利き手の交代ないし移動が認められています。そして、2歳頃には、右手利きであることがはっきりしてきますが、その後3歳前後にもう一度両手利きの時期を経験した後、4歳頃になって、やっと利き手が固定してくるということです。左利きになった子に関しても、同じような経過で利き手が決まるようです。
いずれにせよ大部分の子どもは右利きに、一部は左利きまたは両手利きに成長していくものですが、左利きであった場合に、これを右利きに矯正すべきかどうか古くから議論されてきましたが、最近では、少なくとも無理な矯正は全く行われなくなったようで、喜ばしいことだと思われます。
おすすめの絵本(紹介:おはなしたんぽぽ)
マリールイズいえでする
さく/N.S.カールソン え/J.アルエゴ、A.デューイ
やく/星川菜津代 童話館出版
マリールイズはマングースの女の子です。ある日、母さんに叱られたマリールイズは、新しい母さんを捜しに家出をしました。
へび、あひる、かめ、アルマジロのおばさん達に頼みますが、誰もマリールイズを自分の子どもにしてはくれません。好奇心旺盛でやる事成す事全ていたずらになってしまうような幼い子の気持ちがよく描かれています。
編集後記
:今年は暖冬の性か、今のところインフルエンザの流行がないに等しい状態です。地球温暖化、エルニーニョ現象がこんな所にも影響しているのでしょうか。3月、4月は卒業(園)式、入学(園)式などの行事が重なるときです。体調に気をつけましょう。こあら通信100号記念誌を受付にて発売中です。ぜひご覧になってみてください。