院内報
こあら通信 第102号 2006 October
目次
・ルーツを探る旅
・日本外来小児科学会年次集会に参加して
・ヨコピーの子育て知恵袋
・「スタッフ紹介」-磯貝直美
・編集後記
・こあらの絵
ルーツを探る旅
秋風が吹いて、稲刈りも始まりました。毎年参加している日本外来小児科学会年次集会に今年も出かけ、スタッフ一人ひとりが何かを得て帰ってきたと思います。特集をご覧ください。
さて9月のある週末に、私の従兄弟たちと一緒に「横田」家のルーツを探る旅に出かけてきました。私の祖父は福島県郡山の出身で、四男であったために大工の棟梁として東京の深川に出てきて家庭を築きました。その郡山で、代々長男がその家を継いで、今も同じ場所で暮らしているという情報を手に入れ、みんなでお墓参りに行こうということになったわけです。
その家は郡山の駅から車で20分くらいでしたがとても山深いところで、小学校も分校へ通うという地区でした。古い木造の家は100年以上も経っていて、祖父がそこで生まれ育ったと思うと感慨深いものがありました。屋根に飾られた家紋が私の家と同じ(当然ですが)ことに、なぜかとても感動しました。同じ地域には「横田」という名前の家が何軒もあって、いくつかは姻戚関係にあるそうです。
この家にはすでに孫がいて、長男は北海道の学校に通っていますが、いずれはここに戻って家を守るようにいつも言い聞かせているのだと、当主は語っていました。
代々受け継がれてきたものがあまり大事にされない時代になり、かえって足手まといになるからと、古いものがどんどん切り捨てられています。でも、こうした山の中で何百年も守られているものがあることに、一種の感動を覚えました。
受け継がれてきたものを大事にするということは、結局は自分の命を大切にする、命を次の世代に繋げる、ということなのではないでしょうか。家をそしてお墓を守ることはたいへんです。でも、それによって自分が生きている意味を、昔から人は確認しているのではないでしょうか。
生命の本質は命を繋げることです。生きている意味がわかりにくい世の中になり、楽しければよい、気軽になれればよいという風潮が世の中を占領しているように感じますが、今回の旅は大切なことを思い出させてくれました。美味しい野菜を目当てに、また出かけたいと思っています。
日本外来小児科学会年次集会に参加して
9月2日、3日の2日間、横浜みなとみらいで開かれた「第16回日本外来小児科学会年次集会」に医院のスタッフが参加しました。
●「待合室のお片づけ」と「すてきなクリニックになるために」に参加しました。各施設からのアンケート調査をもとにして、さまざまな意見交換が行われ、同じような悩みがあり、工夫がなされていることを知りました。これからも素敵なクリニックにしていくため努力をしていきたいと思います。また、だれもが気持ちよく過ごせる待合室にするために、皆様のご協力もよろしくおねがいします。(栗原)
●1日目「すてきなあなたになるために」、2日目に「すてきなクリニックになるために」に参加しました。1日目はプログラムを通して、「相手の立場になって考える」ことの大切さを身体で感じさせられました。2日目は各クリニックとも同じような悩みがあり試行錯誤しながらよりよいクリニックになるため努力をしているのだなということが分かりました。(斉藤)
●「クリニックのお悩み相談」と「電話対応コンクール」に参加しました。「お悩み相談」は、こんな時どうする?をグループに分かれて話し合いました。各医院、色々と工夫していて、参考になりました。「電話対応」は顔が見えない分難しいなと改めて思い、反省・・・(伊藤)
●「すてきなあなたになるために」「すてきなクリニックになるために」に参加して・・「気づく」=「思いやり」なんだなぁと実感しました。患者さん・働く仲間、人と接するのなら同じ事ですね。反省することが多いのですが、少しずつでも改善できたらと思っております。横田CL.チームの一員として、できることを精一杯努力していきたいと思いました。(長谷)
●「電子カルテ」(小児科の先生方が自ら電子カルテのプログラムを作ろうというプロジェクト)、「医院の労務管理」(スタッフの労務関係の事について)と、「すてきなクリニックになるために」に参加しました。「すてきなクリニック」では事前準備を担当し各クリニックからのアンケート回答をとりまとめたのですが、各クリニックで医師とスタッフ間でコミュニケーションを保つために苦労し、色々と工夫しているのが分かりました。(吉田)
今年も臨時休診してご迷惑をおかけしました。得られたことを日頃の業務に反映して患者様にとっても「すてきなクリニック」になるようにしていきたいと思います。
ヨコピーの子育て知恵袋
<味覚と思考の発達>
生まれて間もない赤ちゃんでも、砂糖水を与えた場合、何の抵抗もなくよく飲むのに、苦いもの、酸っぱいもの、塩辛いものなどに対しては、顔をしかめたり、いやがったりする反応が見られます。赤ちゃんは大人より敏感に味の変化に反応すること、このような敏感な味覚反応は、成長とともに減弱してゆくものであると推測されています。(月齢3~5ヶ月ころ)赤ちゃんに見られる食べ物の選り好みも、単なる反射的、本能的なものであって、年長児や成人にしても、食べ物の好き嫌い、「嗜好」とは別のものということになります。いずれにしても食べ物の好き嫌いは、離乳期以後に食べ物の味や舌ざわりを経験する中で、しだいに作られていくものと思われます。「おふくろの味」という言葉があるように、小さい頃に経験した味は成長後の嗜好を左右します。現在、離乳期の赤ちゃんに与えられる離乳食の味付けをできるだけうす味にすることがすすめられていますが、将来、健康上好ましくない嗜好が作られることがないようにという配慮によるものです。
「スタッフ紹介」-磯貝直美
皆さんこんにちは。9月から看護師としてスタッフの一員となりました磯貝です。
以前は東京の病院で5年、小田原に引っ越してきて小児科で2年働いていました。住まいは扇町で主人と2人の子ども(娘12歳と息子10歳)と主人の両親と犬(シーズー)のクーの6人と1匹で暮らしています。看護師としての知識を生かし、また、母親としての育児の経験を元に皆さんのお役に立てるように頑張って働きたいと思いますのでよろしくお願いします。いつでも気軽に声をかけてください。
編集後記
こあらの絵を募集したらたくさんの方からかわいい絵をいただきました。ありがとうございました。その一部を今月号に載せましたが、いただいた全員の絵を当院のホームページに載せましたのでご覧ください。今月は外来小児科学会年次集会の記事がメインとなりました。来月は薬に関する新しい連載記事が始まる予定です。お楽しみに。また、100号記念誌もなんとか10月中には目処をつけたく頑張ります。配布方法についても近々お知らせする予定です。