横田小児科医院

院内報

こあら通信 第88号 2005 August

目次

・子犬の風邪ひき
・ヨコピ-の子育て知恵袋
・ホームケア
・おすすめの絵本
・お知らせ

子犬の風邪ひき

 夏休みに入ったとたんに大きな地震が起こって少しびっくりしましたが、天災が他人事ではないことを改めて感じました。夏休みはいろいろな事故の多いときです。子どもの安全に気を配って生活してください。

 さて、わが家には2頭の犬がいますが、7月上旬に3頭目の子犬がやって来ました。ノーフォーク・テリアの牡でまだ2ヶ月です。兄貴分の2頭に少しも物おじせず、わが物顔で家の中を歩き回っています。名前は「パプー」と付けました。

 ところが、元気いっぱいと思っていたパプーが、やって来て5日目から咳をし始めたのです。時々せき込んで吐きそうになり、咳の回数は日を追って増えてきました。のどに何か詰まったのではないか、などと最初は簡単に考えていたのですが、だんだん不安になってきました。

 というのは、家を建てて始めてやってきたアイリッシュセッターの子犬が、同じように咳をしていて、結局それがジステンバーという重い病気の始まりで亡くなってしまったという経験を思い出したからです。朝目が覚めるとまずパプーを見に行って、ちゃんと呼吸をしているか確認するというような日を過ごしました。また、頼りにしている獣医さんにも診てもらい、「パピー・コフ」というよくある風邪のようなものだと言われても、毎日診察に連れて行ったりしました。

 自分の子どもが百日咳にかかったときにもこんなに心配しなかった・・とちょっと気恥ずかしい気持ちですが、初めて赤ちゃんを育てるお母さん方は、きっと同じような気持ちで子どもの病気と付き合っているのだろうなと、ふと気づいたのです。お母さん方の心配を理解しながら仕事をしているつもりでも、本当の気持ちはなかなか実感できないものです。お母さん方の心配に寄り添って仕事を続けていきたいと思っています。

 パプーは数日で咳も出なくなり、すっかり元気になって走り回っています。

ヨコピ-の子育て知恵袋

<赤ちゃんの汗>

 汗は与えられた刺戟に応じて量が増減するのが普通です。赤ちゃんが「枕が濡れるほど汗をかく」とか「何べんも肌着を取り換える」とかいうのは、いずれも暑さによる発汗と思われます。赤ちゃんが汗をかき始める温度は大人とほぼ同じで、30度くらい、着物の下で直接肌に接している空気のことなので室温でいえば25度くらいということになります。赤ちゃんは、新生児期を除いて大人よりたくさんの汗をかき、その分量を同じ広さの皮膚面積で比較してみると大人の2倍にも達します。ことに寝入りばなにはたくさんの汗をかくことが知られています。したがって大人に比較して赤ちゃんの汗のかき方が多いように思われても、格別心配する必要はありません。衣類を減らすこと、布団をうすくすること、室温を下げることなど、一般的な予防対策だけで十分と思われます。たくさんの汗をかいた場合に与える飲み物としては、ナトリウム・カリウムの濃度が汗の濃度に近いスポーツドリンクの方がより適切でしょう。

ホームケア-夜尿症

 夜尿(おねしょ)とは、5歳以上の子で1週間に2晩以上おもらしがあり、その期間が3ヶ月以上続く場合をいいます。昼間目が覚めている時におもらしがある場合は、遺尿といいます。子どもの体質や遺伝がある程度関係しているようで、家族の中に同じような体験を持っている人がいることもよくあります。

 大部分は生まれてからずっと遺尿や夜尿があるのですが、約20%は1年以上おもらしがなかったのに再び始まったケースで、二次性夜尿といいます。

 膀胱炎などの尿路に原因がある場合は全体の5~10%で、ほとんどは排泄機能の未熟さや尿を減らすホルモンの夜間の分泌が悪いことが原因です。5歳では7~8人に1人、10歳でも20~30人に1人はおねしょします。年齢が増すにつれておもらしは減っていきます。ただし二次性夜尿では、兄弟の誕生、入園、入学、転居などの生活の変化や心理的動揺、不安がしばしば原因になります。

《家族でのケア》

 「あせらない」「おこらない」「起こさない」の3つを心がけましょう。発育ざかりの子どもは深い眠りをとっているのが普通で、その深い睡眠こそが尿を減らすホルモンを増やし、全身の発達にも不可欠です。夜中に起こしておしっこさせるのはあまりよい方法ではありません。寝る前は飲み物を少なめにして、ストレスの少ない生活を心がけましょう。

《おねしょの観察》

 何時頃におもらししたのか、たくさんか少ないかなどメモをしておいて教えてください。おねしょがどんなタイプか、よくなっているかなどを判断するのに役立ちます。おねしょのタイプはさまざまなので、治療(薬物療法・カウンセリング・自律訓練法・行動療法など)もいろいろです。アドバイスを受けながら根気よく治しましょう。

おすすめの絵本(紹介:おはなしたんぽぽ)
100まんびきのねこ

ワンダ・ガアグ ぶん・え  
いしいももこ やく 
福音館書店

 とてもとしとったおじいさんとおばあさんが、さびしくくらしていました。「うちにねこがいっぴきいたらねえ」そこでおじいさんは、丘を越えてねこをさがしに出かけます。ひゃっぴきのねせんびきのねこ ひゃくまんびき、一おく、一ちょうひきのねこを連れかえりますが・・・。

 驚くほどのねこの大群に圧倒され、可愛さに惹かれ、ページ毎に心を揺さぶられます。子どものやわらかい心でいろいろ感じてもらいたいものです。

お知らせ

1.9月から3歳未満の方の診察料が包括制に変わります。原則として診療内容(検査の有無等)に関係なく原則として診察料が定額となります(初診、再診で異なります)。自己負担がある方は多少負担金が変わってきますのでご了承ください。

2. インフルエンザの予防接種の予約を9月1日(木)から開始いたします。予防接種は10月の初めから開始する予定です。具体的な日程については、ホームページを御覧ください。今年も、受付での電話予約に加えて、インターネット(Web予約ステーション)でも予約ができます。インターネット予約では受付時間外でも予定を確認しながら予約できますので、できるだけこちらの方をご利用くださるようお願いいたします。13歳未満の方は2回、13歳以上の方は1回の接種が必要です。毎年11月/12月は非常に混雑します。なるべく早い時期に接種を済ませるよう計画してください。

3.9月1日から、予防接種・健診の予約も受付での電話予約に加えて、インターネット(Web予約ステーション)でも予約ができるようになります。予約は原則として2ヶ月先までとれます。予防接種の間隔等に注意して予約を入れてください。詳細はホームページをご覧ください。

4. 8月2日(火)・6日(土)・8日(月)・9日(火)は夏休みのため休診となります。8月20日(土)は日本外来小児科学会参加のため休診とさせていただきます。19日(金)は午前中のみの診察で、午後は休診です。

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