横田小児科医院

院内報

こあら通信 第71号 2004 March

目次

・ノー・テレビ・デイ
・ホームケア-
・ヨコピーのQ急箱
・おすすめの絵本
・お知らせ

ノー・テレビ・デイ

 梅の花も満開です。ドイツワールドカップの予選が始まってテレビにかじりつきという方も多いでしょうが、今回は「ノー・テレビ・デイ」というお話です。最近ちょっと話題になっていますが、日本小児科医会が「子どもとメディア」の問題に関する提言というものを出しました。

 具体的な提言は5つです。

(1)2歳までのテレビ・ビデオ視聴は控える、
(2)授乳中、食事中のテレビ・ビデオ視聴は控える、
(3)メディアへの接触時間を1日2時間までにする、
(4)子どもの部屋にテレビ・ビデオパソコンを置かない、
(5)保護者と子どもでメディアを上手に利用するルールを作る 

 乳幼児期の子どもは身近な人とのかかわり合いの中で人間関係を築き、こころと体を成長させていますが、メディアとの接触が低年齢化する中で、子どもの成長に問題が生じ、特にコミュニケーション能力の低下が心配されるようになっています。子どもをメディア漬けにすると、ことばやこころの発達を妨げ、人間関係が上手に作れないようになる危険があるのです。

 行動計画の一つに「ノー・テレビ・デイ」があげられています。これは一日中テレビをつけない日を決めて生活してみようという運動です。実際にやってみると家族との話し合いが増えたり、いつもはできなかったことができたりして、テレビにどれだけ時間を奪われていたかに気付くそうです。

 子ども劇場福岡県センターの呼びかけで発足した、NPO法人「子どもとメディア」が進めるノー・テレビ・デイの活動の中で、参加した子どもからも時間泥棒「テレビ」についていろいろな意見が寄せられています。テレビをつけないと外で遊ぶ時間が増える、お父さんと遊ぶ時間ができる・・などいろいろな効果が出ているようです。40歳前の方はおそらく生まれたときからテレビがあって、テレビのない生活など考えることもできないでしょうが、一日テレビのない生活を体験すると、テレビに対する考えを変えることができるかもしれません。皆さんもこの運動に参加してみませんか。

解熱剤の使い方

《熱の原因》

 ウィルスや細菌が体に侵入すると、体の中の細胞が反応して発熱物質が作られます。これが体温を調節している脳の中枢に働き掛けて体温が上がるのです。体温が上昇すると免疫の力が強まって、ウィルスや細菌の増殖が抑えられることが知られています。熱は体の防御機構の一つなのです。

《熱で困ること》

 熱が高いと脳に異常がでたり肺炎になったりするのではないかと心配される方が多いのですが、これは間違いです。脳炎や肺炎があると熱はでますが、熱はあくまでも結果であって原因ではありません。高い熱が出ると呼吸が速くなったり、頭痛や腹痛を訴えることがよくあります。また、眠れなくなったり、うわごとを言ったり、手足が冷たくなることもあります。

《解熱剤の使用》

 解熱剤は熱による辛さを軽くするための薬で病気を治す薬ではないので、効果が切れればまた熱が上がってきます。病気の勢いが強いときには解熱剤を使ってもあまり効果がないことも少なくありません。高熱であっても元気な子に使ったり眠れている子を起こしてまで使う必要はありません。解熱剤の意味をよく理解して使って下さい。むやみに使うと解熱剤による副作用(体温が下がり過ぎるetc)も起こるので、一度使ったら次に使うのは6時間以上あけましょう。(※)

《 熱に対するホームケア》

・ 室温・湿度を快適に保つ
・ 衣服は着せすぎない(悪寒のある時は 暖める)
・ 布団をかけすぎない
・ 吐いていなければ水分を十分とる
・ 食欲がなければ無理はしない
・ 冷えピタや水枕で頭を冷やしたりする ことは嫌がればやらない
・ 入浴はさけ、ぬるま湯で絞ったタオル で体を拭く

※心配な時、使い方のわからない時は受 診または電話で相談して下さい。

ヨコピーのQ急箱

Q. 診察をうける時に必要なことはなに?

A. これらのことに気をつけてね。

《連れてくる人》

お子さんのようすを一番よく知っている人が連れてくるのがいいんだけれど、誰かにたのむ時は経過を書いたメモなどを渡し、できるだけ多くの情報をもらえると診断しやすいこともあるよ

《もってくるもの》

・ 保健証・診察券・乳児医療証・母子手帳など(とくに母子手帳は大切な情報源になることがあるよ)
・ 熱のある子はメモや熱型グラフを忘れないでね
・ 便がおかしい時はもってきてみせてね
・他の病院でもらった薬やのんでいる薬があれば名前を書いた紙をもっきてください

《待合室では》

・ 診察前にのんだり食べたりしないようにしてね。お口の中がよくみえないことがあるよ
・ おしっこがしたい時は知らせてね。調べることもあるよ
・ 吐いたり、お腹が痛い、ゼイゼイして苦しい時、ぐったりしている時は遠慮なく知らせてね。順番を早めて診察する必要があるかもしれません

《診察室では》

・ 一番気になる症状
・ その症状はいつからか
・ その他の気になる症状は何かなどを教えてくださいね

おすすめの絵本(紹介:おはなしたんぽぽ)
『バラライカねずみのトラブロフ』

ジョン・バーニンガム さく
せた ていじ やく
童話館出版

 バラライカ弾きのねずみが活躍するお話。

 まず、どのページをめくっても素晴らしい絵に出会えます。雪深い村の宿屋に住むトラブ一家。宿屋の酒場では、毎晩ジプシーが音楽を演奏します。その楽士を夢見たトラブロフ、バラライカを教えてもらうため、ジプシーといっしょに旅に出ます。ところが、トラブロフがいなくなったため、お母さんが病気になってしまいます。探しにきた妹と宿屋に帰ってみると・・。

 魅力的な主人公と出会える、子どもも大好きな一冊です。

子ども予防接種週間のお知らせ

3月1日から3月7日の1週間が「子ども予防接種週間」と決まりました。予防接種に対する関心を高め、予防接種率(特に麻しん)の向上を図ります。

当院も種々の予防接種の相談にお答えするとともに、通常の診療時間内に予防接種が受けにくい方々のために3月7日(日)9:00ー11:00に予防接種を実施します。

ご希望の方は直接または電話(34ー0666)にて受付まで。

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お問い合わせ先

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病児保育室JAMBO!

一時預かり保育室pole pole

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TEL 0465-34-0666
FAX 0465-35-0756
自動予約専用電話 0465-35-0677

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