横田小児科医院

院内報

こあら通信 第209号 September 2015

目次

・郷土愛
・乾かさないキズの手当て
・外来小児科学会年次集会に参加して
・待合室Information
・お知らせ
・編集後記

郷土愛

100年を迎えた甲子園の高校野球は、私たち神奈川県の東海大相模高校が、45年ぶりの優勝を飾りました。45年前、私はちょうど高校3年生でした。スコアも45年前のPL学園との決勝戦と同じ10−6。若き日の興奮が呼び覚まされました。

さて、今年の夏休みはイタリアへ旅行しました。友人の知り合いがサルジニア島に住んでいる小児外科医で、海辺のセカンドハウスに招待していただき、その後本土へ渡りトスカーナ地方を車で巡ってきました。素晴らしい景観と美味しいイタリア料理を楽しんできましたが、行く先々で感じたのは自分の住んでいる土地への愛着です。サルジニアの先生は「どうして本土なんかへ行くんだ、サルジニアには見所、美味しいものがたくさんあるので1週間くらいは居た方がいいよ」と盛んに勧めてくれました。トスカーナ地方に行っても、限りなく続く丘陵地帯に点在するひときわ高い丘に街が作られています。それぞれが王国を作って対立していたこともあるのでしょうが、街を歩いていると、行く先々で自分の街への愛着を感じます。

日本にももちろん郷土愛はありますし、地方へ行くとその土地の知り合いが自慢話を聞かせてくれます。特に東京を離れれば離れるほどその傾向が強いように感じますが、私たちの県西地域はどうでしょうか。首都圏から近いということもありますが、東京と一体になったようで、この地域の良さが忘れられているように感じることがあります。行政もいろいろな試みを行っていますが、今ひとつ盛り上がらないというのが現状でしょうか。私たちもまずは己を知りこの地域のよさを自慢できるようになり、更に新しい文化を生み出していければと感じます。

乾かさないキズの手当て

秋になり、大人も子どもも運動会など体を動かす行事が多くなる季節ですね。運動の際、ケガには十分注意しましょう。今回は、ケガのなかでも擦り傷等出血があるキズの治療についてお話しします。

最近、キズの治療キーワードは「乾かさない」ということです。ケガをすると傷口がジクジクして液のようなものが出てきます。これは浸出(しんしゅつ)液と言われるものです。この液の中には、キズを治すために必要な大切な物質がたくさん入っています。浸出液が、空気にさらされたりガーゼに吸い取られると、本来の働きが失われキズの治りも遅くなるのです。

そこで乾かさない治療「湿潤療法」です。簡単に出来ますので試してみてください。

<準備するもの>
ワセリン、ラップ、テープ、ガーゼ

<手順>※ワセリン使用以外に、市販のハイドロコロイドを貼る方法もあります。
①傷口を水道水で洗う。土や砂を十分落とす
②ガーゼなどで水分を拭き、止血する
③キズと同じ大きさのラップにワセリンを塗りキズに当てる
④ラップをテープで押さえる

入浴しても構いません。キズがきれいになるまで1日1回キズをよく洗い③④をくり返して下さい。キズが赤く腫れる・熱感をもつなどの症状のときは、早めに受診しましょう

外来小児科学会年次集会に参加して

8月21日から23日まで日本外来小児科学会年次集会に横田先生とスタッフで参加してきました。スタッフが参加した研修の内容を一部お伝えします。

『魅力ある乳幼児健診』のワークショップに参加しました。参加している医院の、現在来院されている保護者・乳児の傾向を話し合いました。傾向を知ることで健診だけでなく受診された保護者に対して、私たちスタッフの関わり方をどうするべきか具体的にみえてきたように思います。今後、皆さんが楽しく育児できるよう支援していきます。保護者の方も遠慮せず、先生やスタッフに気軽に声掛けてくださいね。【小長谷】

『予防接種が防ぐ病気、救う命』に参加してきました。ワクチンほど多くの子どもの病気を防ぎ、命を救ったものはないと再認識しました。いまでもワクチンに対する偏見や誤解はありますが、子どもたちが感染症で苦しまないように、お母さんたちが心を痛めなくてもいいように、これからも予防接種の大切さを伝えていきます。予防接種について質問があれば気軽に声をかけてくださいね。【竹田】

スマホやゲーム機などの電子メディアが子どもの心に及ぼす影響を心配する先生方のお話を聞きました。ゲームをしている時の脳は全体の一部しか働いていません。この状態が長い間続くと、持っていないと落ち着かない、イライラする、といった「ゲーム依存症」と呼ばれる症状が現れるようになるそうです。私たち親もスマホやゲーム機を与える代わりに、一緒に本を読んだり会話をしたりして、子育てを電子メディアに頼らない覚悟が必要なようです。【小笠原】

『外来での事故防止を学ぼう』というワークショップに参加してきました。子どもの事故は死亡率の上位を占めてしまうものですが、その多くは未然に防げるものでもあります。子どもの特性、安全への認識等を知り、危険予知トレーニングという考え方を用いて、危険が予想される場面でとるべき行動を具体的な対策を考えて実行できるようにするにはどうしたらよいかを学びました。これを活かし院内やお子さまをお預かりする環境で事故ゼロを目指していきたいと思います。【高田】

『院内を快適に過ごすための工夫』というワークショップに参加してきました。少ない待ち時間・本やおもちゃの充実などに気を配っている医院がほとんどでした。その中でおもちゃや本の充実は確かに大切ですが色々な年齢のお子さまがいらっしゃる場所なので安全で安心して居られる待合室づくりが大事になってくるのだと感じました。もっと快適に過ごせる工夫はないか今後当院でも話し合っていきたいと思います。【岡本】

今回私は育児に不安を抱えている保護者をサポートしよう、というワークショップに参加してきました。保護者からの問いに対し、つい一方通行な思いやアドバイスになりがちですが、まず保護者の思いを聞き受け入れた上で、対応していくことの大切さを学びました。「JAMBO!」でもたくさんの保護者の方と接する中で、お子様だけでなく保護者の方も安心して話ができ、少しでも気持ちが楽になって頂けるような場所になれたらと感じました。【土屋】

待合室Information

待合室の本棚の上に飾ってある絵をご覧いただけましたか?絵はアール・ド・ヴィーヴルからお借りしています。

現在展示している絵の作者は、髙橋 雄心(たかはしゆうしん)さんです。電車LOVEの雄心さんは電車に乗ると創作意欲が湧いてきます。自宅に戻れば即、造形がはじまる。その集中力は素晴らしい。おかげで彼の部屋は作品がいっぱい。ユニークにデフォルメされた電車の作品群は、今にも動き出しそうな生き物に見えます。

お知らせ

1. インフルエンザ予約開始!

8/31(月)19時:インターネット先行予約開始!
9/ 3(木)窓口・電話予約開始!

①6ヶ月~小学生のお子さんは、接種回数2回です。1回目の予約と同時に、必ず2回目も予約してください。1回目終了後に2回目の予約をとると既に予約が埋まっていてご希望の日程でとれないことがあります。1回目と2回目の間は4週間あけてください。

②6ヶ月未満のお子さんは接種できません。周りの家族が接種するか、インフルエンザ流行時の外出を避けるようにおすすめします。

③6ヶ月~1歳未満のお子さんは、ワクチンの抗体がつきにくいと言われていますが、集団生活をしている場合は接種をお勧めします。

④初診の方(保護者)は、web予約から新患登録で予約ができます。

⑤予約が埋まった時点で終了となります。当日の予約はできません。

⑥問診票は、HPよりダウンロードしていただくか受付に用意してあります。事前に記入・体温の計測を済ませて来院いただきますようご協力をお願いいたします。

2. インフルエンザワクチンが変わります!

昨シーズンまではA型ウィルス2種類とB型ウィルス1種類の合計3種類のインフルエンザウィルスに対応したワクチンで接種を行っていましたが、今シーズンからB型ウィルスが1種類増え、合計4種類のウィルスに対応した新ワクチンに変わります。このためワクチン価格も値上がりが予定されています。8月30日現在、接種料金は未定ですが、決まり次第窓口、HPでお知らせします。ご迷惑をおかけいたしますがご理解、ご協力をお願いいたします。

編集後記

外来小児科学会のため、今年度は仙台へお邪魔してきました。あいにく雨模様でしたが、杜の都といわれる街並み、風情を感じ、名物牛たんでおなかも大満足で充電完了しました。インフルエンザ予防接種の予約、接種にむけて頑張ります。

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お問い合わせ先

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〒250-0051
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