横田小児科医院

院内報

こあら通信 第190号 February 2014

目次

・富士フイルム
・お薬のはなし「上手な薬の飲ませ方」
・ヨコピー講座「感染性胃腸炎」
・お知らせ
・編集後記

富士フイルム

 私と木佐彩子アナウンサーによる富士フイルムメディカルの対談広告が1月の朝日新聞に大きく掲載されました。感度の高いインフルエンザ迅速診断装置の宣伝でしたが、紙面が大きかったために多くの方から「見ました」と声を掛けられ、反響の大きさに少し驚いたりしました。

 一昨年の日本外来小児科学会での活動を通じて富士フイルムメディカルとのお付き合いが始まりました。当院のホームページのプロフィールにも書きましたが、私の父は富士フイルムの附属病院に長い間勤務していました。附属病院は現在の足柄工場健康管理センターの場所にありました。そんなこともあり、富士フイルムは地元というより身内の会社という気持ちもします。

 私は井細田にある足柄小学校隣の社宅で中学1年生まで過ごし、ときどき附属病院に連れていかれたことを思い出します。父は週1回小田原工場の診療所にも来ており、自宅から近い小田原工場にも歯の治療などでよく通いました。私も病院勤務だった頃、日曜日に病棟を見回りに行く際に時々娘たちを連れていきましたが、父の影響もあったのかなと今更ながらに思います。娘たちが勝手に冒険に出かけて迷子になり、院内の全館放送で呼び出されたりしたことも懐かしい思い出です。

 父が富士フイルムに勤めていた頃は、富士フイルムは非常に景気が良い時代でした。まさかフイルムがいらなくなる時代が来ると思う人はいませんでしたが、そういう時代がやってきました。一時は業績が低迷し地元も冷え込んだ状態でしたが、最近の様子をみると医療だけでなく様々な分野で素晴らしい勢いで復活してきていると感じます。

 今回広告したインフルエンザ迅速診断装置は、写真の現像での増幅技術を利用した装置です。今まで培ってきた技術を新しい分野で生かせるのは素晴らしいことだと感じます。現在の日本の小児科も、子どもが減り重症な病気も少なくなって斜陽産業のような感じがあります。しかし、富士フイルムをお手本に、慢性的な病気の管理や子どもの心の発達を含めた子育て支援など新しい分野で今までの経験を生かし、小児科の再興を目指さなくてはなりません。

お薬のはなし「上手な薬の飲ませ方」

 何かに混ぜることで苦味を軽くすることが出来れば飲みやすくなることもあります。何に混ぜたいかを選ばせてあげるのも良い方法です。

粉薬の場合

 粉薬に混ぜるものとして、バナナのつぶしたもの、練乳、チョコクリーム、ピーナッツバター、ヨーグルト、ジャム、アイスクリーム、市販のゼリーオブラート(お薬飲めたね、お薬上手服用ゼリー、お薬レンジャー等)などがあります。甘いものが苦手な子には、のりの佃煮、冷めた味噌汁、カレー、クリームシチュー、ふりかけと混ぜてご飯にふりかけるなどがあります。アレルギーや虫歯、塩分の摂りすぎなどに十分注意し選んでください。混ぜた物自体が嫌いになるリスクもあります。症状によっては混ぜられないこともありますので先生に避けるように言われた食べ物には混ぜないでください。

 他にも、小さいシュークリームの中のクリームやクッキーのオレオのクリームに粉をふりかけて食べさせる方法。ヤクルトのふたをきれいにはがし中身を少しこぼして薬を入れてふたをもどしそのまま子供に渡す方法などがあります。リスクとしてはこっそりやって薬が入っていることがばれると何を渡しても(薬が入っていないものも)口にしなくなることがありますのでご注意を。

シロップの場合

 シロップ剤はガムシロップを入れて甘くしたりジュースなどを混ぜたりしてもかまいません。(美味しくなるかは分かりませんが・・・)シロップ剤を何回かに分けて少しずつパンやカステラにしみこませて食べさせるという方法もあります。でも食欲がないときには使えません。

 先日、医院で薬が嫌いな子にシロップ剤を飲ませなければならないことがありました。家ではまったく薬を飲もうとしない子でした。私は飲めないだろうなぁと思っていましたが、看護師の小長谷さんが注射器で1?2mlずつ位、喉の奥のほうにビュッと入れていました。ビュッと入ってくるので飲み込んでしまうという感じで「もうすぐだから、もうちょっと」と言いつつ最後まで勢いで飲ませていました。その子はその後、家でも薬を飲むようになり調子も良くなったそうです。


 以前、聞いて感動した話は、看護師さんが自分の子に「お薬探しゲーム!お薬どこかなぁ?お薬どこかなぁ?」と歌いながら何箇所かに隠したお薬を探させる。見つけたら、コップに薬を入れて好きなものを自分で混ぜる。ちょっと躊躇して飲めないときは「せえのっ!」の掛け声。今ではやってはいけないお酒の席でのイッキコールと手拍子で盛り上げる。その看護師さんは他にもお薬を入れる袋に飛行機、車など好きなイラストを描いてその袋の中に同じ薬を入れておき、「今日は、どの袋の薬を飲む?」と選ばせる。ちょっと飲む気のないときも飲めるそうです。

 薬剤師も、どうしたら上手に飲ませられるのか日々勉強しています。薬の嫌いな子が飲めるようになった方法があったら、飲めなくて困っている方のために上手くいった方法を教えてください。

 よろしくお願いします。

齋藤(青葉薬局薬剤師)

ヨコピー講座「インフルエンザ流行中」

 インフルエンザは、急な発熱・関節痛・筋肉痛・頭痛・だるさ・咳・鼻水などの症状が出現するのが特徴です。咳や、くしゃみなどのしぶきに含まれるインフルエンザウイルスを吸い込むことによって感染します。

 発症して2日位は、うわごとを言ったり異常行動が認められることがあります。明らかにおかしい様子(けいれんなど)であれば、受診してください。熱が下がっても、再び発熱することもありますので、登園・登校の許可が出るまでは自宅でゆっくり過ごしましょう。睡眠と水分は十分にとってください。

 予防のポイントは、

 ①外出後の手洗いうがいは、感染率をぐっと下げます。

 ②流行期には人混みを避け、外出時はマスクを着用しましょう。

 ③身近な人がかかったら、同じ部屋で過ごすのは極力避けるようにしてください。食事の時間をずらしたりする工夫が必要です。                       

 ④疲れや睡眠不足で体力を落とした状態では、ウイルスに感染しやすくなります。十分な睡眠とバランスのよい栄養をとりましょう。                 

 ⑤部屋の湿度を60%位に保つと、ウイルスの増殖を抑えるためにも有効と言われています。

お知らせ

1.26年4月から水曜日診療開始

横田先生の診察ですが、代診の先生に変更の場合もあります。予約時にご確認ください。

2.26年7月から病児保育室開設予定

以前からご要望の多かった病児保育室を医院近くに準備中です。詳細は追ってお知らせします。ご期待ください。

3.病児保育室の名前とスタッフ募集

永く皆さんに親しんでもらえるような名称を募集しています。また、一緒に子ども達を笑顔にしてくれる看護師さん、保育士さんも募集します。興味のある方は、受付まで気軽に声をかけてください。

編集後記

「恋するフォーチュンクッキー・小田原医師会Ver.」をYou tubeでご覧いただいた皆様ありがとうございました。院長の「やるよ!」の一声に恥ずかしながら踊ってみましたが・・「見ました!」とたくさんの方に声をかけていただきとても嬉しかったです。今度は是非皆さんと踊ってみたいです。(笑)

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お問い合わせ先

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