横田小児科医院

院内報

こあら通信 第185号 September 2013

目次

・サイマラ
・発達相談室からの風景Q&A編No.27「ママのリラックス」
・ヨコピーの子ども講座-「季節と病気」
・知らせ
・編集後記

マサイマラ

 夏休みも終わりを迎えようとしています。今年の夏休みは長期間のお休みをいただき、ケニア南部のサバンナ地帯にあるマサイマラ国立保護区へ出かけてきました。マサイは背が高くて有名なマサイ族が住んでいる地域、マラはこの地域を流れる大きなマラ川を意味しています。

 昨年知り合った医師でありプロの動物写真家でもある井上冬彦先生に触発され、壮大なヌーの川渡りを見たいと思ったのがきっかけでした。いつもは8月中旬にマラ川を渡るヌーは、今年は7月にすでに渡り終えていましたが、いろいろと感じることの多い旅行でした。

 まず感動したのはサバンナの広大さ。どこまでも続く草原、乾いた爽やかな風、音のない景色・・今までに経験したことのない世界でした。空に浮かぶ雲、動物のシルエットが浮かぶ夕陽、突然青空が暗転してやってくるスコールなど、自然を超えた存在がきっとあるに違いないと感じさせられました。

 自然とともに感動したのは生き物の美しさ、そして生きるという営みの輝きです。サバンナには実に多くの生き物がいます。象やキリン、ライオンといった動物をすぐに思い浮かべると思いますがそれだけでなくたくさんの鳥や小動物など数えきれないほどの種類です。また、この地域は動物の個体数の多さでも有名です。タンザニアとの国境付近に集まっていたヌーの大群は「見渡す限り」というほどの数でした。

 そしてこのヌーを捕らえて食べているライオン、その残りを食べているジャッカルやハイエナ、そしてハゲワシ。実際の狩りには出会えませんでしたが、それらの連鎖をつぶさにみることができました。マラ川を渡るシマウマとそれを待ち構えているワニにも出会いました。シマウマに「頑張れ!」と声を掛けたくなるようなドキドキするシーンでしたが、動物たちは毎日これを繰り返して生きているのだと感じました。

 ケニアはまだ貧しい国ですが、子どもの多さは圧倒的です。目がきらきらしていて笑顔が可愛いのは発展途上国の常です。先進国が失ったものを感じさせられます。この地球に生きていることの意味を問い直さずにはいられない旅行でした。

発達相談室からの風景Q&A編No27「ママのリラックス」

Q. 子どもたちに怒りすぎてはいけないと思うのですが、ついイライラして、気が付くと大声で怒鳴りっぱなし。どうすればいいでしょう。

A. 本当に暑い夏でした。長期休暇が終わり、ホッとしている世のお母さま方も多いのではないでしょうか。

もちろん、子ども(や、家族)のやる事(や、やらない事)が、イライラの直接の原因なのは重々承知ですが、なかなか変わらない相手を変えようとすることほど、イライラすることはないですね。今回は少し発想を変え、自分の精神状態を少し変える方法を考えてみましょう。頭に血がのぼっている時には、自分で発想を変えるのはとても難しくなるので、あらかじめ落ち着いている時、既にリラックスしている時に、事前に練習しておくと効果的です。

まずは深呼吸して、とか、肩の力を抜いて、とか、クールダウンして、とか、言われますね。いずれも、カーッとなっている自分の心身の状態を認識し、少しだけ冷静になるために、実際にとても有効な方法です。

呼吸は、感情と密接な関係があり、緊張すると浅く、早くなります。ヨガやストレッチをする時にも、腹式呼吸と組み合わせますね。必要ならイスに腰かけて軽く目を閉じて力を抜き、息を全部吐き出した後、鼻から吸って、少し止めて、それから口からゆっくり、吐き出します。何度か繰り返してみましょう。

肩の力を抜いて、というのも、少し意識して肩を回したり、上げ下げするだけで、張り詰めた気持ちが抜けていくのが分かると思います。普段は、「力を抜く」状態を意識するのは難しいかもしれませんが、椅子やソファーなどに座って、まず全身の筋肉にぎゅっと力を入れて、それから一気にふっと抜く、という練習をしてみると、「リラックス状態」が実感できると思います。5秒間、ぎゅっと握ったこぶしを、パッと開いて、ブラブラするだけでも、感じはつかめるでしょうか。

それから、クールダウンという言葉、「落ち着け」という意味で使われますが、実際に冷やしちゃうのも、有効。顔や首にぬれタオルを当てたり、バシャバシャと水で洗ったり、冷たい麦茶を飲んだり、氷をひとかけ、口に入れるのもOK。これなら、熱くなっている相手に対しても使えますね。

時間と余裕があれば、音楽を聴いたり、アロマを使ったり、ゆっくりお風呂に入ったり、ママ友とランチしてしゃべり倒したり、カラオケで大声で歌ったりという、お好みの方法を試していただけるとよいですが、特に子どもが小さくて、子育てに振り回されているうちは、母親は全く自分の時間が取れなくてイライラがたまるもの。これを読んでいるのがご家族の方であれば、ぜひ、子育てに協力し、週に数時間でも、「ママの時間」を確保してあげてほしいですが、そうとばかりは言っていられない事情もあると思います。生活の流れの中ですぐできる方法を、いくつか持っておいてくださいね。「あたしは素敵なママ」という自己暗示と、笑顔のシミュレーションも、ぜひ、忘れずに。(^^) 

ヨコピーの子ども講座-「季節と病気」

子どもの病気は、大人より季節と関係が深いものです。

特に喘息は春と秋、季節の変わり目に起きやすくなります。季節の変わり目は気候が不安定になりがちです。9月は台風が多くやってくるなど、天気がめまぐるしく変化するため、気温や、気圧の変化が引きがねとなり、喘息症状が出やすくなります。夏の間安定していたお子さんも喘息症状が出やすくなるので、早めにかかりつけ医に相談しましょう。

9月は朝晩涼しく、日中気温が高いなど、1日の中でも温度差があり、体調を崩しがちになります。季節に順応するように、衣服や室温に注意し徐々に体を慣らしていきましょう。夏休みが終わり、集団生活が再び始まりました。崩れていた生活リズムを整え、暑さ寒さで消耗した体力を十分な栄養と睡眠で回復させることを心がけてください。

お知らせ

1. その宝物、小さい子には危険物!

 この頃、パチンコ玉、小石、ボタン電池など、小さいお子さんが誤飲するリスクの高い危険な落とし物が増えています。清掃等を心がけていますが、まずは院内に持ち込まないようにご注意ください。また見かけた方は、受付までお届けくださいますよう、ご協力をお願いいたします。

2. インフルエンザワクチン予約前にご確認ください

 9月3日(火)19時よりインターネット先行予約が開始いたします。電話での予約は、9月6日(金)からとなります。昨年と同様ですが、以下の点にご注意ください。※費用は1回目3500円、2回目2500円です。

① 6ヶ月?小学生のお子さんは、接種回数2回です。1回目の予約の際に、必ず2回目も予約してください。1回目終了後に2回目の予約を取ると、既に予約が埋まってご希望の日程でとれないことがあります。※1回目と2回目の間は3週間あけてください。

② 初めての方(保護者)は、Web予約から新患登録で予約ができます。

③ 6ヶ月未満のお子さんは、接種できません。まわりの家族が接種する、インフルエンザ流行時の外出を避けるようおすすめいたします。

④ 6ヶ月?1歳未満のお子さんは、ワクチンの抗体がつきにくいといわれていますが、集団生活をしているお子さんは接種をおすすめします。

⑤ 予約が埋まった時点で終了となります。当日の予約はできません。

⑥ 問診票は、HPよりダウンロード、受付に用意してあります。事前に記入・体温の計測を済ませていただきますようご協力お願いいたします。

編集後記

百日紅の名の通り、紅色の花びらが一面に広がっている景色を見るようになりました。残暑厳しい日が続いていますが、夜になると虫の声が聞こえ、少しほっとした気持ちになります。去年の記録を見ると、9月下旬まで「暑い!」と嘆いていました。息子のパンツ一丁姿も、まだまだ続きそう・・。院長をはじめスタッフも、8月のお休みを経て、10月以降のシーズンに向けて充電できたようです。今年は、インフルエンザワクチンの費用、接種時間など検討を重ね、皆さんが受けやすい体制を検討しております。皆さんのご予約をお待ちしております。

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