横田小児科医院

院内報

こあら通信 第112号 2007 August

目次

・靴みがき
・ジオくんのお薬教室<ぜんそくの薬>
・ヨコピーの子育て知恵袋
・おすすめ絵本
・編集後記
・こあらの絵

靴みがき

 やっと本格的な夏がやってきそうです。今年は病気の少ない梅雨でしたが、7月末になって急に発熱する、いわゆる夏カゼが増えてきました。体力を落としやすい季節です。よい生活習慣を守って、楽しい夏休みを過ごしてください。

 梅雨の季節は靴も汚れがちですが、皆さんは自分の靴にどのくらい気を使っているでしょうか。かかとをつぶして、汚れた靴を履くことが若い学生のファッションのようになっていますが、ちょっとがっかりです。靴がかわいそう、と思ってしまうのは私だけではないでしょう。

 私の学生時代、靴が汚れていると「自分の靴くらい自分できれいに磨きなさい」と、よく父に叱られたも のです。父は7人兄弟で、家族の靴を磨くことが自分の担当だったと、何度も聞かされました。そのためか靴が大好きで、いつもきれいに磨いていたのを思い出します。

 そんな父の影響で、私も年をとってから靴に興味を持ち始め、気に入った靴があると、すぐにほしくなる ようになりました。いつもきれいにしておきたいと思うのですが、実際には時間がなくて、ゆっくり靴を磨くことができません。それでもたまには時間をみつけ、靴を磨くことがあります。

 靴磨きのような単純作業などつまらないと思う方も多いでしょうが、やり出すとこれがなかなか面白い。汚れた靴が輝きを取り戻してゆくのが、何とも嬉しいのです。単純作業であるがゆえに雑念から解き放たれ、一心不乱に靴と向き合うことになります。靴に対する愛着も湧くし、父のことを思い出したりもします。 いつも忙しく動き回っている自分を違う角度から見つめ直すこともできるように感じます。

 パリでは定期的に紳士達が集まって、美味しい食事を楽しみながら靴について話しあい、自分の靴を磨き上げる会が開かれている、という話をある雑誌でみつけました。そこには「靴を磨くという行為は、自分自身を磨くことに繋がる」と書かれています。

ジオくんのお薬教室<ぜんそくの薬>

みなさん、こんにちは。夏休みが始まりましたね。今回はぜんそくの薬についてです。

ぜんそくは気道(空気の通り道)の炎症(はれ)によって気道が狭くなる病気です。そのためちょっとした刺激により気道が過敏に反応してしまい、息苦しくなったり、咳やたんがでたりしてしまいます。また症状がないときでも気道は炎症を起こしているのが特徴です。刺激になるものにはダニ・ホコリ・ペットの毛・花粉・タバコの煙などがありますが、風邪・運動・ストレス・気圧の変化が原因になることもあります。また原因はひとりひとり違うのでそれが何かを見つけて近づかないのが大切です。

小児ぜんそくは成長するうちに発作が起きなくなることもありますが、治療をしないと大人に持ち越したり、何かのきっかけで再発したりします。子どものうちにぜんそくを改善するためには発作の繰り返しによる症状の進行をさせないことが必要です。具体的には生活環境からぜんそくの原因になるものを取り除き 気道の炎症を抑えるために症状がない日も薬を服用します。

ぜんそくのときに処方される薬は大きく2種類に分けることができます。

①ぜんそくをコントロールする(発作を予防する)薬はコントローラー(長期管理薬)と呼ばれます。気道の炎症を抑える、または気管支を長時間広げることで発作のない状態をキープします。そのため症状がないときも規則正しく使用します。

a.気道の炎症を抑える薬

・吸入する薬(フルタイド、パルミコート、インタールなど)
・飲む薬(オノン、ザジテンなど)
・飲むステロイド薬(リンデロンなど)※発作予防ですが短期的に使用します。

b.気管支を長時間広げる薬

・吸入する薬(セレベント、ベネトリン吸入液など)
・飲む薬(テオドール、メプチン、ブリカニール、スピロペントなど)
・貼る薬(ホクナリンテープなど)      

②起きてしまった発作を止める薬はリリーバー(発作治療薬)と呼ばれます。発作をすばやくやわらげる
ために、症状があるときだけ使用します。

・吸入する薬(サルタノールインヘラー、ベネトリン吸入液など)

それぞれのお薬については次回に、またお話しますね。今回はこの辺で終わりますワン!

ヨコピーの子育て知恵袋

<ベビースイミング>

 最近、テレビなどで時々、赤ちゃんがプールで泳いでいる姿が放映されることがあります。1-2ヶ月と思 われる赤ちゃんが、水の中で目を開けたまま息を止めて上手に泳いでいる姿が映し出されたりしますので、おどろいてしまいますね。赤ちゃんは生まれながらにして泳ぐ能力を持っており、プールの水につけておきさえすれば、赤ちゃんは何の危険もなしに泳げるものだという錯覚にとらわれてしまいそうですが、はたしてそうでしょうか。

 赤ちゃんは、年齢的には3ヶ月頃までは、反射遊泳によって上手に泳ぎますが、この能力は4ヶ月頃にいったん消失し、1年以後、随意運動としての遊泳能力がだんだんと育っていくものなのです。また、水泳中には大量の水を飲んだりすることもあります。乳幼児の水泳は、必ず保護者が1対1でつきそって、細心の注意の元に行うことが大切です。

おすすめの絵本(おはなしたんぽぽ)
「ジルベルトとかぜ」

マリー・ホール・エッツ 作 たなべ いすず 訳 冨山房

 表紙には、帽子を風に飛ばされないように、両手でいっしょけんめいに押さえているジルベルトがいま す。ジルベルトは、風に向かって何かおしゃべりをしているようです。ジルベルトはかぜとあそぶのが大好きです。

 この本には、あるときはやさしく、またあるときはいたずらに、いろいろなかぜが描かれています。かぜもジルベルトと同じ主役なのです。
 子どもたちは、このお話を聞いてかぜと友達になり、自分のまわりの自然に、目を向けられるようになる
ことでしょう。

編集後記

いよいよ夏真っ盛りとなりました。日本脳炎ワクチンの不足ではご迷惑をおかけしています。入荷次第ホームページでご連絡する予定ですが、果たして安定的に供給されるのか心配です。さて、8 月は横田医院にとっても夏休みの季節です。スタッフ一同リフレッシュします。

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