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小田原市の小児科クリニック、横田小児科医院です。

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院内報

こあら通信 第179号 March 2013

目次

子ども・子育て支援
発達相談室からの風景Q&A編No.21「”怒る”と”叱る”」
ヨコピーの子ども講座-「子どもと花粉症」
お知らせ
編集後記

子ども・子育て支援

インフルエンザの流行も落ち着いて、少し春の気配を感じるようになりました。先日、日本医師会主催の乳幼児保健講習会に出席し、子育て支援の新制度について勉強してきました。超少子化社会に対する政府の取り組みを考えてみます。

昨年8月に子ども・子育て関連3法が成立しました。その中心となる「子ども・子育て支援法」には、簡単に言うと「両親が子育ての第一の責任者だけれど、社会全体で子育てをしよう」と書かれています。具体的な政策としては(1)認定こども園、幼稚園、保育所に加え、小規模保育所への給付を行うこと、(2)認定こども園制度の改善、(3)地域の実情に応じた子ども・子育て支援事業(子育て支援センターや放課後児童クラブなど)の充実、の3つが掲げられていて、財源も新たに確保されます。

子どもを保育園に預けて働かなくてはならないお母さんがいることは避けられない事実です。希望するお母さんたちが安心して子どもを預けることができ、しかも子どもの発育発達がきちんと保証されるような保育園や幼稚園になるよう整備しようという意気込みはけっして悪いものではありません。しかし、子どもにとって家庭こそが基本の生活場所です。せめて病気のときくらいはお母さんの手元でみてあげてほしいと小児科医は考えます。子どものために安心して仕事を休める制度の充実こそが必要なのではないでしょうか。

子どもは未来です。子どもを生み育てられなくなれば国は滅びます。そのことを少しは真剣に国が考え始めたわけですが、社会全体で子育てをするためには、まだまだ考えなくてはならないことがあります。

子育て支援策が豊かなフランスではGDPの3%が子育て支援に充てられているのに対し、日本ではわずか1%で、これを3%にするには約10兆円の費用が必要になります。いかに子育て支援にお金が使われていないかがわかります。小児科関係の学会では、子どもの権利を認め、子どもの成長に必要な良い環境作り、それを支える社会のシステムを制度化する法律、「小児保健法」の制定に向けて活動を続けています。子育ての真っ最中の皆さんにこそ、ぜひ関心をもっていただきたいと思います。

発達相談室からの風景Q&A編No21「“怒る”と“叱る”」

Q. 4歳児。何度言っても言うことを聞かなくて、つい怒鳴ってしまいます。怒りすぎるのもよくないと思うのですが、でも叱らなきゃ直らないですよね?

A. 出発時間が迫っているのに、ぐずぐず着替えている。親戚にご挨拶できず、もじもじしたあげく、ふざけて逃げる。2歳のいとこの方が上手。お絵かき中に突然、「できない、ママやって!」と逆切れ。なぜ?と天を仰ぐ気持ちもよく分かります。

4歳ごろは、「やらなきゃいけないことは(頭では)分かっている、でも…」と、小さな胸の中で逡巡することができる時期です。(やらなくちゃ、だけど…)(できるかな、できないかも…)。なかなか自分の中で折り合いがつかず、周りから見るとぐずぐずしているようにしか見えません。そういう時に「何度言えば分かるの!」「早くしなさい!」と頭ごなしに怒られると、しゅん、と火が消えたり、逆にぱっと火がついて爆発したり、またはお笑い芸人の真似で不安をごまかすしか、道がなくなるわけです。

「怒る」と「叱る」は別物、と言われます。「怒る」は、自分の言うことを聞かない相手に対して、感情的に自分のうっ憤を晴らす行為。それに対して「叱る」とは、相手の立場に立って、物事を教える行為だ、と。ただ、親としては「叱って」いるつもりなのに、子どもにとっては「怒られた」としか印象が残っていない事が非常に多い。それは、「大きな声」や「感情的なトーン」「威圧的な態度」などが原因です。いくら伝えようとしている内容が「正論」だったとしても、その「怒る」トーンのせいで子どもに届かないとしたら、伝え方を変える必要がありますね。

4歳ごろの、「分かっちゃいるけど…」と、逡巡している「ぐずぐず」であれば、ひょっとして「叱る」必要もなくて、ただ見守っているよ、という温かいまなざしや、そっと肩に手を添えることで十分かもしれません。やるべきことは、分かっているのですから。

「分かっちゃいるけど」つい衝動的に、先に体が動いちゃうタイプは、一旦ストップをかけてから、何をするのか思い出してもらい、できたらほめるとよいでしょう。その時は、こちらは感情的にならず「落ちついて」、大声でではなく「静かな声」で、後ろや遠くからでなく「近付いて」目線を合わせて、シンプルに短く、具体的にすべき行動を伝えます。

わざとこちらを見ながら悪い事をしている場合は、そうすることで注目されたい、かまってほしい、という願いの現れです。この場合は、「挑発」に乗らず気付かないふりをしてやりすごし、終わった時や、別の場面で良い事をしている時にしっかり注目してあげたり、たっぷり遊んであげたりすると、好ましくない行動がおさまってきます。

いずれも難しいですね。一人で難しければ、ぜひペアレント・トレーニングを利用して下さい。最近は、自治体で無料のCSP(コモンセンスペアレンティング)という、「怒鳴らない子育て」を学ぶ講座を開催している所が増えてきました。横田医院では、育てにくいお子さんを持つ保護者向けに、ペアレント・トレーニング(有料)を開催しています。詳細は受付にお問い合わせください。

ヨコピーの子ども講座-「こどもと花粉症」

今年も花粉症のシーズンが始まりました。今年の飛散量は、昨年の3〜7倍になると言われています。

花粉症とは、様々な花粉によって起きてしまうアレルギー反応の一つを言います。元々人の体は外から侵入してきた異物(ここでは花粉)に対して抗体を作り体を守る働きがあります。この花粉に対する抗体がいっぱいになってしまうと、同じ異物が侵入して来た時、抗体と結びつきそれまでと違った反応(かゆみやくしゃみなど)を示すようになります。何年か花粉と接触しなければ「体の中に入れない異物」と認識しません。0歳代の赤ちゃんは、生まれて初めて花粉と接触するので発症する可能性はほとんどないと言えます。

最近、花粉症は低年齢で発症している傾向があるという話を聞きます。発症年齢の平均は7.4歳(早い子で2.5歳)、10歳までに60%以上が発症しているというデータもあります。一度発症すると、治ることはなく毎年繰り返し発症します。

症状が悪化しないために予防が必要です。抗アレルギー薬の処方を受ける、外出時はマスク・ゴーグルなど使用する、上着はツルツルした素材のもの(ナイロン製のジャンパーなど)を羽織る、換気は日中・夕方を避け朝に行う、洗濯物や布団は室内に干す又は乾燥機を使用するなど、ちょっとした事でだいぶ症状が抑えられると思います。

お知らせ


「3月1日〜3月7日は子ども予防接種週間」

3期4期麻しん風しん混合ワクチン最終接種です。

現在中学1年生・高校3年生に相当する年齢の方の、公費接種が終了いたします。受け忘れている方は3月中に接種をしてください。(4月以降は自費になります。)風疹はまだ都心部を中心に発生しているようです。進学・就職前に接種をしましょう!

また、現在年長さんのお子さんも接種時期です。小学校入学準備の一つとして忘れずに。

2種混合ワクチンや日本脳炎ワクチン2期など、受け忘れはありませんか?

春休みには、ぜひ母子手帳の確認を!学校で忙しくなる前に接種しておきましょう。

編集後記

最近、NHKのラジオ番組にはまっています。思わず釘付けになったのは、子育て相談カフェの「中三の息子が勉強しません。」尾木ママによれば、男の子は「他者との比較」ではなく「自分と闘う」のが効くのだそうです。(共感脳の女の子は違うそうです)具体的な目標を立てて(前回は60点だから今度は70点取れるようにとか)努力したことを認める、というような事でした。ちなみに「勉強しなさい」は「禁句」で、親自身が何かに努力している姿を見せるのもいいそうです。テレビを破壊しそうになる息子のおかげで、ラジオの魅力を再認識しています。

Yokota Children's Clinic医)横田小児科医院

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