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小田原市の小児科クリニック、横田小児科医院です。

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院内報

こあら通信 第177号 January 2013

目次

新しい技術の問題点
発達相談室からの風景Q&A編No.19「おとしだま」
ヨコピーの子ども講座-「子どもの安静」
お知らせ
編集後記

新しい技術の問題点

新年おめでとうございます。年末の慌ただしい総選挙で政権が交代しました。2013年がどのような年になるのか、期待が膨らむ一方で不安も感じます。

小田原に戻り父から医院を継承して、まもなく20年になります。開業して間もない頃に診察した赤ちゃんは成人式を迎えることになるわけです。久しぶりに来院した患者さんが見違えるほど大人っぽくなったのを見ると、時間の長さを感じます。

一方で自分はあまり変わっていないように感じてしまうのですが、医学の世界ではどんどん新しい技術が開発されて、思いもよらない新しい問題が生まれてきています。

 最近、母親の血液を使って、胎児の先天的な病気の検査が可能になってきました。今までは胎児の羊水を使った検査が行われていましたが、一定の危険もありそれほど多くは行われてきませんでした。しかし母親の血液を使うとなると、手技の上では胎児には何の危険もありません。たとえばダウン症候群の診断が、妊娠早期に簡単に(費用は高いですが)行えることになります。障害を持った子どもを産みたくないという気持ちは理解できますが、現実には障害を持ちながらいきいきと誇りを持って暮らしている家族もたくさんいます。障害を持った子どもが生まれない世界が、ほんとうに望ましい世界なのでしょうか。

現在話題になっている検査はある染色体が3本に増えている病気を診断することが目的ですが、この技術はどんどん先に進むことが可能です。多くの病気は原因となる遺伝子異常が判ってきていますので、生まれる前からこれらを診断できるかもしれません。つまり、病気を持っている人間を胎児の段階で排除することが可能となるのです。

 検査ができるからといって、妊婦全員に検査をすることには大きな問題があることは誰でも判ると思います。産婦人科学会でも安易に検査を勧めることがないよう声明を出していますし、日本ダウン症協会でもこの問題を真剣に検討しています。

技術が進歩することは望ましいことではありますが、それに伴った倫理的な問題を判断する力が、私たちに求められているのだと思います

発達相談室からの風景Q&A編No19「おとしだま」

Q. 4年生の娘が、見たことのないおしゃれなバッグを持っていました。問い詰めると、「自分のお年玉で買ったんだから、いいでしょ!」と逆切れ。どうしたら、お金の価値を伝えられるでしょうか。

A. 豊かな時代の子どもたち、欲しいものは何でも手に入る。「8つのポケット」(父母+両方の祖父母+叔父叔母の、お財布のこと)から、特に年末年始には、目のくらむような大金が転がり込みます。普段から、毎月のお小遣いの額を決めず、必要な時に必要な額を渡している、というご家庭も多いでしょう。お年玉を「自分のお金だから好きに使ってよい」と、あっという間に使い果たしていて、本当に大丈夫かな?

今は「働いてお金を稼ぐ(給料をもらう)」ことも、「使った分だけお金を払う」ことも、お金の流れがとても見えにくい時代です。給料は銀行振り込み、光熱費や携帯料金も自動引き落とし、駅の改札も、コンビニのレジも、カードや携帯で「ピッ」ですんでしまう。足りなくなったら自動でキャッシングする機能だって付いています。現代っ子たちには、それが、どう見えているでしょうか。

彼らも、大人になれば、自分の限られた収入の中でやりくりしていかなければならないのです。「お金に限りがあること」「計画的に使うこと」を体験させ、金銭感覚を養っていくのには、小さなころからの親の対応が決め手となります。

お年玉や、祖父母からの臨時収入は、頂いたらすぐに、一定の割合で貯金することを習慣としましょう。子ども名義の通帳を作り、通帳は親が管理します。4~5歳になったら、一緒に銀行や郵便局に行って、窓口に自分で預けさせてもいいですね。

毎月のお小遣いは定額にし、その中で、「やりくり」する体験をさせましょう。「足りなくなって前借り」などの失敗も大事ですが、次の月には必ず「返済」させます。
「お金」の話題をタブーにせず、積極的に子どもと話しましょう。「利子」ってなに?「クレジットカード」ってどういう仕組み?銀行はどうやって儲けてるの?この野菜はなぜこっちの野菜より高いのか?お父さんの会社は何を作っているの?うちでは、毎月、どれくらいのお金を使っているのかな?

バザーやフリマで、「物の価値」を学んだり、いかにして売るか、という「ビジネス」体験をするのもよいですね。

さて、質問の娘さん。つい頭ごなしに叱ってしまうかもしれません。もちろん、親が本気で対応することは必要なのですが、感情的にヒートアップしてしまうと思考停止して、子どもが「自分でどうすれば良かったか」を考える余裕がなくなります。どうしてそれが欲しかったのか、まずは子どもの思いを冷静に聞きましょう。そして、「おばあちゃんは、どんな気持ちでお年玉を下さったんだと思う?」と一緒に考えてみましょう。年齢に比してあまりにも高額なものは、可能であれば、きちんと返品させます。将来、本当にそのお金が必要になった時のことを考え、自分で「お金」と「欲しい気持ち」を管理できるようになるとよいですね。

ヨコピーの子ども講座-「子どもの安静」

風邪や発熱などで受診した時「自宅で安静にして様子を見ましょう」と言われたことはありませんか?自宅で安静にと聞くと「安静=おとなしく寝かせる」と考えてしまいがちです。ぐったりして元気がない時は別ですが、子供にとって無理やり寝かされることは苦痛であったりします。

なぜ安静といわれるのでしょうか?発熱時には、平熱時と比べて2~3割も多くエネルギーを消費します。そんな時に体を動かすと、更に体力が消耗してしまい体温の上昇に拍車がかかることがあるためと言われています。

では、安静と言われた時どのように過ごせばよいでしょう。布団に横にならなくても、自宅内でのんびり遊べるものを選んで過ごします。絵本を読む、おもちゃで遊ぶ、テレビやビデオを見る等です(長時間は体に負担がかかるため短時間にしましょう)。病気のとき子どもは、何かしらの不安を持ったり機嫌が悪くなったりします。仕事や家事が大変かもしれませんが、一緒に遊んだり、抱っこやおんぶをしてあげるだけで、安心して過ごせ眠れることもあります。病気の時はいつも以上に甘えさせてくださいね。

お知らせ

1. 乳児健診ご希望の方へ

小田原市(箱根・湯河原・真鶴)の8.9ヶ月健診、南足柄市(開成・松田・山北・大井)の10.11ヶ月健診の予約の際、「早めに受けた方がいいのか、遅めに受けた方がいいのか」という質問をよく受けます。期間の後半で受けられた方が、より、お子さんの発達や体重、身長などの成長を記録として残せます。期間内であればいつでも受けられますが、後半をおすすめしています。

2. 広い駐車場の整備について

「線がわからない」「穴だらけで止めづらい」などの苦情が寄せられています。整備に少々時間がかかりそうです。ご不便ご迷惑おかけしておりますが、しばしお待ちください。

編集後記

お風呂から「もう〜いくつ寝ると♪」と歌が聞こえて、子どもに「お正月ってね」と話せるだろうかと自信がなくなり、手っ取り早いものを見てみました。でも、なぜ「正」なのか載っていない。1歳の子ども相手に、そこまで詳しく話す事はありませんが、子どもと話すきっかけに、勉強し直すのも楽しいものです。(まだ調べ中)「睦月」はご存知の通り、家族や親戚、人が集まる月です。冬本番の寒さですが、体だけでなく、心も暖かくしていたいですね。

Yokota Children's Clinic医)横田小児科医院

〒250-0051
神奈川県小田原市北ノ窪515-3
TEL 0465-34-0666
FAX 0465-35-0756