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小田原市の小児科クリニック、横田小児科医院です。

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こあら通信バックナンバー

こあら通信 第168号 April 2012

目次

本物と出会う
発達相談室からの風景Q&A編No.11「性と向き合う」
ヨコピーの子ども講座-「離乳食とうんち」
お知らせ
編集後記

本物と出会う

 ようやく暖かくなってきました。鳥のさえずりも元気に聞こえる気がします。先日、京都を訪れる機会があり、北野天満宮の見事な梅林を見てきました。学問の神様、菅原道真公をおまつりした神社にはたくさんの人がお参りに来ていました。どなたもとても明るい表情で、受験が無事終わったお礼参りなのですね。

 さて、私が会長を務める8月の学会に向けて準備を進めていますが、何人かの方に特別講演をお願いしています。その中のお一人が辻井いつ子さん、視覚障害を持つ世界的なピアニスト辻井伸行さんのお母様です。ハンディを背負ったお子さんの子育てで今の日本では何が問題なのか、子どもの才能にどのように気づき、それをいかにして伸ばしてあげられるのかをお話ししていただこうと考えています。

 その準備を進めているときに、辻井伸行さんのコンサートを聴くチャンスがやってきました。私はクラシックの音楽を聴きに行くという趣味がまったくないので、ちょっと心細い気持ちで出かけました。途中で退屈になってしまったらどうしよう…などと考えていたのですが、あっという間の2時間半でした。本物の音にこれほど気持ちを引き付けられたことはありません。ピアノの音色にもこれだけの幅があるのかと驚きましたし、辻井さんの気持ちが伝わってくるような感動的な時間でした。

 世の中は便利になり、いろいろなものが簡単に手に入りますし、メディアを通してその場に居合わせたような気分にもなります。しかし、本物に出会うことがやっぱり必要なのだと感じました。子どもの頃から本物に触れる機会をたくさん持つことが、感性を育て、心を豊かにするために不可欠なのだと思います。

 本物の自然に触れることもとても大事なことです。盛んに報道されていますが、西湘地区では5月21日にきれいな金環日食が見られる予定です。私は幼い頃に母と一緒に見た皆既日食の感激を今も覚えています。あの感動を今の子どもたちにもぜひ味わわせてあげたいものです。テレビで見るのではなく、ぜひ本物を子どもたちに見せてあげて下さい。一生の宝物になることは間違いありません。

発達相談室からの風景No.11「性と向き合う」

Q. 性のことについて、どのように子どもに話したらよいでしょうか。

A.子どもから「赤ちゃんはどうして産まれてくるの?」と質問されたり、第二次性徴が始まったり、異性との交際が始まっているようだと思ったり。子どもの成長につれ、それぞれの段階で性に関するテーマが出てきますが、親子間で改めて話し合うのは、なんとなくやりにくいと感じられるご家庭が多いのではないでしょうか。

でも、性に関するテーマをきちんと扱うことは、とても大切なことですよね。

不意に質問されると、とっさに叱ってしまったり、ごまかしてしまったり、嘘をついてしまったりするかもしれませんが、そうすると、性についてネガティブな印象を抱いてしまい、思春期になってから親に性のことを相談しにくくなってしまいます。「人前で話すことではないんだよ」というマナーはおさえつつ、子どもの疑問や不安には、しっかり応えてあげたいですし、言いにくくても伝えておくべきことは、機を逃さず伝えたいものです。

小学生くらいまでの子どもには、年齢に応じて、わかりやすい表現で伝えられるとよいです。たとえば、

・水着を着たときに隠れるような、お尻や胸といった部分は、「プライベートパーツ」と言って、本人の許しがなければ触ったり触らせたりしない、大切な所なんだよ
・身体にいろいろな変化が出てくるのは、大人の男、大人の女になるために必要なことなんだよ、等です。

中学生以降での心配事と言えば、まず、性情報にさらされることでしょうか。性に興味を持つのは自然なことですが、今はネットをはじめとして、いろいろな情報が氾濫しています。残念ながら、お金や暴力がからむようなもの、興味本位で性を扱っているような作り物も含まれています。大切なことは、「本来の性とは、愛情や人間としての結びつきを前提にしたものである」ということを、子どもがしっかりと認識しており、作り物とは実際は違うのだ、という判断力が育まれていることです。「ああいうことは犯罪だよね」「女性をこんな風に扱うことについてどう思う?」とざっくばらんに話し合えるような親子関係になっていたら素敵です。

次に、男女交際についてです。自分の子どもはまだ大丈夫…と思っていても、10代の望まない妊娠は決して「特別な子の特別なこと」ではありません。頭ごなしに性的関係を反対するだけでは聞き入れない年頃だと思いますので、「人を好きになる」気持ちについては受け入れた上で、性的行為の意味、責任を取るということがどういうことか、について、子どもの考えを聞きつつも大人の意見を伝えられたらいいと思います。

結局、性のことは、それだけが独立してあるわけではなく、「自分を大切にする」「自分の身体を知って責任を持つ」「相手に思いやりを持つ」という、人として大切な生き方を考えることの延長上にあると言えるでしょう。親の人間観や異性観を伝えて道案内をしながら、子どもが素敵な大人、素敵な男性、女性になっていく道を、一緒に歩んでいけるといいですね。

参考文献「Q&A子どもの性の相談室」2006 高柳美智子 大月書店

ヨコピーの子ども講座-「離乳食とうんち」

 離乳食を与えるのは、“大変"と思っていませんか ?母乳やミルクから栄養をとる 「飲む食事」から形のある食べ物を「かんで飲み込む食事」が出来るようになるまでが離乳食です。

 離乳食の進み方はさまざまです。初めから上手に食べる子もいれば、食ベムラの多い子もいます。なかなか思うようにいかないものです。いずれはちゃんと食べるようになります。いろいろな食べ物の味や食感を知り、ひとりで食べることなどを身につけていく時期なのです。本は参考程度に利用し、赤ちゃんのペースに合わせて進めていくとよいでしよう。 家族みんなで食事を楽しむ環境をつくるよう心がけてみましょう。

 次に離乳食が始まると気になるのがうんちのこと・・・硬くなったり、軟らかくなったり、時には食べたものがそのまま便の中に出てきたりします。元気があり、体重が順調に増えていれば、どのような便でも大きな問題はないと考えて大丈夫です。楽しみながら観察してみましょう。※こあら通信1月号(165号)の「赤ちゃんのうんち」もご参照ください。

お知らせ

1. 予防接種情報

ヒブワクチン・肺炎球菌ワクチン・子宮頸がんワクチンは、特例措置として、4月以降も公費で接種ができます。※平成25年度に関しては未定です。

 接種対象年齢

  ヒブワクチン:2ヶ月〜5歳未満

  肺炎球菌ワクチン:2ヶ月〜5歳未満

  子宮頸がんワクチン:13〜16歳の女子

※ 現在17歳(高校2年生相当)の方で、平成23年3月までに子宮頸がんワクチンを1回接種していれば、2回目、3回目も公費助成の対象となります。

2. ひよこの会主催/映画「幸せの太鼓を響かせて」ご案内 

「普通の生活」ほど「幸せ」なことはありません。映画に登場する知的障がいをもつ彼らにとっても、それはごく当然のことでしょう。自立する為にプロの和太鼓演奏者となった彼らの軌跡をぜひご覧ください。※当院にてチケットを購入できます。

上映日時 

   5月13日(日)小田原市保健センターにて
   1回目:10:30 2回目:14:00 3回目17:00

編集後記


「相談室からの風景」今回は、今まで取り上げてこなかった「性」がテーマでした。なかなか、小児科で「性」が話題になることはありません。振り返れば、親とこういった話をする機会もありませんでした。友達やインターネットからの情報ではなく、男性・女性としてどう人生をおくるか、親子で話せるようになりたいですね。子宮頸がん・B型肝炎は性交渉で感染する病気です。予防接種を機に話題にしてみてはいかがでしょう?さて、今年は入園・入学式に桜が満開となるのでしょうか。素敵な門出になりますように祈っております。

Yokota Children's Clinic医)横田小児科医院

〒250-0051
神奈川県小田原市北ノ窪515-3
TEL 0465-34-0666
FAX 0465-35-0756