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小田原市の小児科クリニック、横田小児科医院です。

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こあら通信バックナンバー

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こあら通信 第128号 December 2008

目次

子どもの「かかりつけ医」
相談室からの風景-ファイル・12
ヨコピーの子ども講座-「やけど」
お知らせ
編集後記

子どもの「かかりつけ医」

 クリスマスの飾り付けも始まっています。今年も医師不足や救急医療が話題になる1年でしたが、年の終わりに私たちが提供している医療について考えてみたいと思います。

 軽症の病気でもすぐに大きな病院を受診するのではなく、まずは身近な医師に相談する制度を作ろうと、いろいろな病気に対応できる「かかりつけ医」を認定するための検討を厚労省や日本医師会が始めました。これに呼応して、小児科でも子どもの「かかりつけ医」を提案していますが、その過程で何を身に付けたらかかりつけ医として認定できるのかが問題となり議論されています。私も「かかりつけ医って何だろう」と改めて考えるようになりました。

 私たち開業小児科医はどのようにかかりつけ医としての役割を果たしているのでしょうか。子どもに多い病気をよく知っていて、診断を間違わずきちんと治療できれば、かかりつけ医と呼べるのでしょうか。

 もちろんそれは大切なことなのですが、かかりつけ医でなくても、子どもの病気をよく勉強していて、いつも救急を診ている医師なら、きっと適切に対応してくれます。でも、それが子どもを持つ家族が本当に必要としているかかりつけ医だとは思えません。医療を受ける側の人たちが望んでいるのは、実はもっと別なことではないかと思うのです。

 現実にはクリニックで診る病気の大部分は自然に治る病気で、重大な病気をみつけるためだけに診療しているわけではありません。ありふれた病気をよく知っていて、家族がじょうずに対応できるように手伝うことこそが、私たちの本来の仕事ではないでしょうか。もちろん治らない病気もありますし、診断や治療が難しい病気もあります。そのようなときにも専門家を紹介したり、家族の心配を親身になって受け止めたりするのがかかりつけ医です。かかりつけ医の本当の仕事は子どもや家族の不安に寄り添うこと、子育てがうまく進むように手助けすることだと最近では強く感じています。

 急病のときだけ利用されるのではなく、子どもと家族の健康のために必要とされるかかりつけ医、困ったときに思い出してもらえるかかりつけ医でありたいと思います。

相談室からの風景 ーファイル・12
「1年生になったら♪」

 真新しいランドセル、卒園式の時に着た一張羅とピカピカの靴、緊張した小さな顔、顔、顔。5歳~6歳で、3次元の世界の入り口に立った子どもたちは、入学後、学校の中で、教室の中で、お友達と一緒にお勉強していくことになります。

 まずは文字の学習や、数の学習から始まることになりますが、低学年の間は、基本的にはひらがな、カタカナ、漢字の基礎を作り、文章を書くこと、また、足し算、引き算、掛け算、割り算といった四則計算の基礎を作っていくことが基本で、3次元の世界を自由度豊かに充実させていきます。ピアジェという心理学者は、この時期を「具体的操作期」と呼びました。身近な物や出来事を題材にした学びの時期です。
次に大きく発達上の変化が起こるのは、9~10歳ごろ、小学校4年生ごろになります。ピアジェでは「形式的操作期」と呼ばれる段階になりますが、具体物だけでなく、物事の関係性や概念の操作ができるようになります。

 例えば、「量の保存」の概念。同じパックから背の高い細いコップに入れたジュースと、背の低い太いコップに入れたジュース、低学年の子は「こっちが多い!」と背の高いほうのコップを選びますが、高学年になると「同じ」ことが分かります。

 学びの内容は、日本では学習指導要領で詳細に決められ、全国どの学校でも、ほぼ同じ内容が学ばれるように決まっていますが、例えば、低学年の間は、「りんご」の書き方を習ったり、「りんご狩り」に行った作文を書いたり、あるいは「2つ、りんごを持っていたらお父さんにあ
と3つもらいました、合わせていくつでしょう?」「1つのりんごを友達と4人で分けよう」といった、算数の学習をしたりします。それが、高学年になると、例えば、「AのりんごはBのりんごより重い、BはCより重い、従ってAはCより重い」という類推ができたり、花が受粉してりんごが実を結ぶ仕組みを知ったり、八百屋の店頭に並ぶりんごの流通過程を学んで、世の中の仕組みを知ったりするようになるのです。

 9~10歳ごろは体力的な基礎も伸びていきますし、好きな先生も、これまでは「よく遊んでくれる先生」「やさしい先生」が好きだったのが、「えこひいきしない先生」「おもしろい理科の実験をしてくれる先生」などに変わります。ギャングエイジと呼ばれ、友達との関係も「絆」のようなものがうまれ、大人の知らないところで(実はこっそり見守られながら)秘密基地を作ったりします。集団の中、家族の中での自分の役割が分かり、少年サッカーや野球チームでも、自分のポジションが分かってそれぞれに努力をして役割を果たそうとします。

 この時期は、やればやっただけ、努力が実を結びますが、失敗もたくさん。「ほんとにもう」「なんでいつもあんたは」と叱責を受けやすい時期でもありますが、努力を目に見える形にして励ますことが、自己肯定感を作っていきます。

(小倉)

ヨコピーの『こども講座』
「やけど」

 やけどは、みそ汁やお茶、炊飯器の湯気、使いかけのアイロンなどでおこしやすく、特に冬場は、ヒーターや電気カーペット類を使用する機会が増えるので、注意が必要です。特に乳幼児のいる家庭では、湯気や蒸気の出る電化製品は、子どもの手の届かない所で使用したり、ストーブなどに柵をつけるなどの対策を立てましょう。

 もし、やけどをしてしまったら、すぐに冷たい水で痛みが和らぐまで20分程度、冷やしましょう。手や足のやけどの場合は、水道の水を流しながら冷やします。顔・頭・おなかのやけどは、水をかけにくい場所なので、氷水に浸したタオルやガーゼなどを当て、頻繁に冷やしましょう。また、衣服が皮膚に貼り付いて服を脱がせにくい時は、皮膚も一緒にはがれてしまうこともあるので、無理に脱がせず服の上から水をかけます。

 ホームケアとしては、市販の軟膏類は使用せず、水疱が出来た時は感染の恐れがあるので、潰したりしないようにガーゼで保護をしておきましょう。水疱が壊れたり、ジュクジュクした時、心配なことなどありましたら受診して下さい。

お知らせ

1.年末年始のお知らせ

 12月28日(日)?1月5日(月)までお休みになります。ご迷惑おかけいたしますが、休日夜間診療所をご利用下さい。

2.禁煙支援のご案内
  
 喫煙はニコチン依存症という病気です。自分の体を壊すだけではなく(肺癌・咽頭癌の原因等)、周りの家族の健康(子どもの喘息・SIDS・中耳炎他)の害にもなります。

 ストレス解消の為にタバコを吸うというのは、実は全くの嘘!タバコのせいで、逆にストレスをためる体質になってしまったのです。ニコチンと脳の関係に、依存症のメカニズムがあるのですが・・・・!当医院では皆さんの健康を守るために、お手伝いをしようと準備しています。
 最近では、ニコチンを含まない飲み薬も保険で処方できるようになりました。興味ある方は、どうぞお気軽にお問い合わせ下さい。

編集後記

師走になりました。子どもの頃、1日経つのがとても遅く感じましたが、今では傾斜50°を転げ落ちているような速さで過ぎています。振り返ると、この1年足跡を残した気がしません。・・。あんまりなので、今年の印象を一文にしました。「変化は必要であり待つ事は重要である」・・。私、人科モウソウ属としましては、牛歩であれ、モウ進であれ、前進を胸に新年を迎えたいと思います。皆様もよいお年を。

Yokota Children's Clinic医)横田小児科医院

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