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小田原市の小児科クリニック、横田小児科医院です。

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こあら通信バックナンバー

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こあら通信 第103号 2006 November

目次

心の響き合い
ジオくんのお薬教室
ヨコピーの子育て知恵袋
おすすめの絵本
編集後記
こあらの絵

心の響き合い

 秋も深まってきました。空気が乾いてきて、空も雲もくっきりと見えるように思います。当院の外来はインフルエンザの予防接種が始まりました。気候の変化に伴って喘息が悪化する子、運動会や行事の疲れで熱を出す子も増えています。病気は体が教える「SOS」です。お休みが必要だから病気になったと考えて、ゆっくり休養を取ってください。

 10月21日に私が参加している「コスモスの会」の講演会があり、臨床心理士の橋本洋子先生のお話を聞きました。コスモスの会は子育て支援に関係している方々の地域の勉強会で、橋本先生は乳幼児精神保健、特に新生児期の母子関係でご高名な先生です。

 生まれたばかりの赤ちゃんがお母さんの声に反応し、お母さんのオッパイを探して吸い始める様子をビデオで見せていただきました。赤ちゃんはお母さんに抱かれていると静かですが、体重を測るためにお母さんから離されると泣き出します。当然のことですが、赤ちゃんとお母さんには生まれながらにしてお互いを求め合い、心が響き合う力が備わっているのだと感じます。ここが根の部分になって、他の人への信頼感、安心感もき
っと生まれてくるのだと思います。

 「子育て支援」と称していろいろな対策がとられていますが、本当はこの生まれながらのプロセスを守り支えることが大事なのだと教わりました。子育て支援だと思って行われていることが、かえってお母さんの自信をそぎ落としているかもしれない、という指摘には考えさせられるものがありました。親子であることの自信をお母さん方に取り戻していただくことが、何よりも必要なのかもしれません。

 この講演を通じいちばん惹かれたのは、「心が響き合う」という言葉です。私たちにはたくさんの人が周りにいます。お互いにかかわり合い、いろいろな話をし合います。しかし、私たちの心はほんとうに響き合っているでしょうか。単なる仕事として人と関わるのではなく、心と心が響き合うような出会いを増やしたいと思います。

ジオくんのお薬教室

今月から「くすり」についての基礎知識、アドバイスや工夫などを紹介していきます。
まず1回目は基礎的なお話です。

市販薬と処方せん薬の違いは何でしょうか?ドラッグストアなどで手早く簡単に買える市販薬は、体質や体重に関係なく量が決まっていて、比較的弱めの成分をいろんな症状に効くよう数種類混ぜているのが特徴です。その為、必要の無い成分まで飲んでしまうことにもなります。一方、医師が処方するくすりは症状・経過・体重などに合わせたオーダーメイドです。

効果がなければ、「薬」として許可されません。といってもすべての子に同じように効く薬というのは今のところありません。大人で言えばお酒に強い人、弱い人がいるように個人差によってまったく効かなかったり、逆に効きすぎてしまったりします。

さらにショックに思われるかもしれませんが、副作用のない薬もありません。本来、くすりは私たちの体にとって異物ですから、ホコリを吸い込んだらくしゃみや鼻水が出るといった防御反応が考えられるのです。しかし、正しく使えば副作用は心配いりません。怖がるものではなく、注意するものだと思います。あらかじめ副作用でどんな症状が起こるか知っておけば、医師、薬剤師に伝えるといったすばやい対処もできます。その際「おくすり手帳」などを利用して記録を残しておかれると、より安心です。

大昔は「薬」というと東洋(漢方薬)西洋を問わず、草、根、樹皮などを経験に基づいて使っていました。科学的知識の上で用いられるようになるのは19世紀以後です。その後、抗生物質の登場などで医療での活躍の場が広がり、現在はヒトの遺伝子情報を利用した新しい薬を生み出そうとしています。

古くから知識を蓄えることで薬はより安全に使えるようになってきました。患者さん一人ひとりについても同じだと思いますので、この連載をとおしてお役に立てればと思います。

ヨコピーの子育て知恵袋
<子どもと入浴>

日本と欧米では、入浴の仕方や、お湯の温度に大きな違いがあります。欧米ではどちらかといえばシャワーが主体ですし、日本では全身をどっぷりお湯につける全身浴が中心になっています。日本では、41~42度の熱い湯に入るのが普通ですが、欧米では38~39度の低い温度が用いられています。
さて、病気の子どもを入浴させて良いか悪いかを考えるためには、入浴が人体に及ぼす生理作用を理解させておく必要性があります。

 熱い湯に入った場合、体温の上昇と新陳代謝の促進、そのほか、脈拍数が、39~40度のぬるま湯では減少し、41~42度の熱い湯では逆に増加します。血圧は、ぬるい湯では最高血圧・最低血圧ともに下降しますが、熱い湯では最高血圧が上昇し、脈拍が大きくなります。また、一般に入浴は呼吸の深さを増加させますが長湯をすると呼吸数が増え、呼吸が浅くなるといわれています。消化器に対しては、入浴によって腸の動きが少なくなり、痛みを軽くする作用があります。

 以上のことから、高い熱のある子どもは、入浴することによって体力の消耗をより一層大きくする危険性があるため、差し控えた方がよいと思われます。「咳は出るが熱はない」というような子どもの入浴は差し支えないものと思われます。腹痛や下痢の場合は体力の消耗が甚だしくないかぎり、差し支えないと思われます。

おすすめ絵本
「ばしん!ばん!どかん!」

ピーター・スピア作 わたなべしげお訳 冨山房

この絵本は、物語でなく日常身の回りにあるあらゆる音を絵と擬音であらわしたものです。最初のページに汽車がしゅっしゅっしゅからんからんぴぃぃーとリズミカルに始まり、続いて料理の音、車の音、それから軍隊の行進、そしてオーケストラの場面。あらゆる音を集め、それがあたかも聞こえてくるかのように細部まで丁寧に描かれた絵。声に出してみると音の響きの楽しさが聞いて心地よい絵本です。

編集後記

スポーツの秋ということで10月後半からユニフォームを「かりゆし」ウエアから「ラガーシャツ」に変えました。チーム横田ということで皆で力を合わせて頑張るという意味合いが込められています!これから、冬の間はこのユニフォームで行きたいと思っています。さて、今月から「お薬教室」が始まりました。これから、連載されますので、これを機会に薬についての知識を深めていただきたいと思います。

Yokota Children's Clinic医)横田小児科医院

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