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小田原市の小児科クリニック、横田小児科医院です。

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こあら通信バックナンバー

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こあら通信 第50号 2002 June

目次

‘もの’より‘思い出’
ホームケア・アドバイス-ヘルパンギーナ
ヨコピ-のQ救箱
お知らせ
おすすめの絵本(紹介:おはなしたんぽぽ)

‘もの’より‘思い出’

 こあら通信も50号になりました。4年あまりの間に、スタッフもクリニックの様子も、そして子どもたちもずいぶん変わったように思いますが、開業当初の目標は今も変わらないままでよいのでしょうか。

 そんな気持ちの中、日本小児科医会が開催する「子どもの心」研修会に参加してきました。感染症を始めとする子どもの命にかかわる病気の大半が克服され、小児科医の眼は「心の健康」に向いています。小児科医は今、子どもたちのために何をしなければならないのかを真剣に考え始めているのです。

 子どもの育ち方は社会の鏡です。工業国として‘もの’を作ることに専念してきた戦後の日本は、スピードと生産性、品質の管理と画一性を追及してきましたが、その考え方が子どもの育て方にまで反映され、その結果、子どもの心の発達に問題を生じたのではないかと一人の演者は解説しました。

 心とは何でしょう。演者の一人の先生は、「心とは経験を通じて人間に蓄えられる、生きることをめぐる教訓的な物語と、その沈澱した働き」と話しました。心を育てるためには経験が必要だということです。でも、現代の子どもたちは、十分な経験を積む暇もなく、いろいろなものに追い立てられて生きているように見えます。ある調査によると本物の日の出を見たことのある子どもの割合は、昔に比べると格段に少なくなっているそうです。日の出を見たときの感動は心の発達に何らかのストロークを与えているはずですね。

 人間として育つためには、発達の段階に合った、十分な経験がなくてはならないのです。赤ちゃんの時にしっかりとしたスキンシップを受けること、9歳頃の社会に目覚め勉強に興味を持つ時期に適切な体験をすることなどがその一例です。目標がはっきりしすぎて緊張した子育てには、良い経験が生まれてこないのではないでしょうか。‘もの’より‘思い出’。病気の子どもがやってくる小児科のクリニックこそ、ほっとする場でありたいと思います。

ホームケアアドバイス-ヘルパンギーナ

《原因と症状》

カゼというと熱・咳・鼻水という症状を思い浮かべますが、夏にはやるカゼは少し様子がちがいます。夏カゼの原因の多くは、エンテロウイルス属といって、腸の中で増殖してから全身に広がるウイルスが中心です。夏カゼの中でもヘルパンギーナは最も有名なものの一つです。コクサッキーウイルスによっておこる病気で、毎年7月~8月にかけて流行します。便や唾液を介して経口感染し、伝染力が強いので保育園などでは大流行することがあります。潜伏期間は2~3日と短く、突然の発熱で発病します。この時にのどの奥を見ると、赤い発疹と小さな水疱ができているのが特徴的です。熱は1~2日で下がりますが、このころには水疱が壊れ、浅い潰瘍になるためたいへんのどを痛がります。小さい赤ちゃんでは、よだれが多くなったり食欲が落ちたりすることで気づく場合もあります。

《ホームケア》

この病気には特効薬がなく、対症療法で上手にのりきるしかありません。

発熱: 苦しいようであれば解熱剤を使ったり、暑い夏場であればクーラーを使って過ごしやすい室温を保ってあげるようにする。

口内炎: ノドの奥にできた潰瘍の痛みで水分補給や食事が充分にとれないことが問題になります。食事の工夫を心がけてください。プリンやゼリー、おかゆなど、柔かくのどごしのよいものにする。熱いもの、固いもの、オレンジジュース類はノドにしみたり、刺激を与え痛みが強くなるのでさける。水分補給にはイオン飲料水・麦茶・ぬるめのスープなどがおすすめです。

ヨコピ-のQ救箱

Q. 蚊や虫に刺され、ひっかくと水ぶくれになってしまうのですが、なぜ?

A. 蚊や虫は人を刺したときに自分の唾液を残していきます。この唾液に対してアレルギー反応をおこし、赤く大きく腫れたり、水疱になってしまったりすることがあるんだ。子どもは大人より体温が高く運動量も多いことが原因で、大人より虫に刺されやすいといわれているんだよ。一番腫れやすい年齢が1~5歳。予防は、第1に虫に刺されそうな所に行かないこと。でも外遊びの大好きな子どもたちはなかなか難しいよね。だから第2に、虫よけスプレーや長そで、長ズボンを上手に使ってみよう。でも、もし虫に刺されてしまったら、まずひっかかないこと! だからつめ切りはこまめに! 軽ければ市販薬でいいけれど、腫れや水疱ができたり、かきこわしてしまっていたら、抗生物質入りの副腎皮質ホルモン剤のぬり薬をぬった方がいいよ。よくすりこむのがポイント。これから暑くなると「とびひ」になりやすいから、心配だったらいつでもきてね。

お知らせ

おかげさまで、このこあら通信も今月で50号をむかえることができました。バックナンバーをご希望なさる方は受付にお申しで下さい。また、横田医院のホームページでも過去50号の記事を見ることができます。 http://www.ebisu.ad.jp/users/yokota-s/index.htm にアクセスしてこあら通信をクリックして下さい。1号から最新号までの記事にアクセスできます。また、ホームケアアドバイス、ヨコピーのQ救箱については、題名から検索して記事を読めるようになっていますのでご活用下さい。今後もこあら通信を皆さまとコミュニケーションをはかるための手段として活用していきますのでよろしくお願いします。

おすすめの絵本(紹介:おはなしたんぽぽ)
「おやすみなさいおつきさま」

マーガレット・ワイズ・ブラウン さく

クレメント・ハード え

せたていじ やく 

評論社

うさぎのおばあさんとうさぎの子どもが住んでいる大きなみどりのお部屋。その中にあるものを一つ一つ紹介し、そして紹介したものに次々と「おやすみ」と優しく呼びかけていきます。部屋の中は次第に暗くなり窓から見える月は高く夜空は次第に明るくなります。カラーのページと白黒のページが時の流れを刻み何とも言いがたい静かで落ち着いた雰囲気を感じさせてくれます。読み終えた後、安らかな気持ちで眠りにつける本だと思います。

Yokota Children's Clinic医)横田小児科医院

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